SamuKata
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毎日魔法のお薬を静脈注射されて後戻りできなくなってるナサスくん

「ぉ……ッ」  とてもか細い、今にも消え入りそうな吐息が、渇き切った口から漏れる。ひやりとした石床に横たえた身体を酷い倦怠感が包んでいた。半開きの口から垂れ下がる舌はからからに干乾び、舌先に取り付けられたピアスの上で乾いた唾液が滲みになっていた。  刺すような寒気が体表を襲い、脱力しきった身体が時折り身震いをするが、自らの身体と同じ饐えた悪臭を放つ薄っぺらな毛布のところまで這ってゆくほどの気概は湧いてこない。文字通り、指一本を動かすことすら億劫だ。  腐りきってハエのたかる残飯が汚れた餌皿の周りに散乱している。この頃は食欲さえも失せ、代わりに主人の手で『栄養剤』とやらを注射してもらうことが増えた。もはや朧げにしか思い出せぬ過去には存在しなかった、化学という神秘から作られた薬を。  消耗しきった身体に命が吹き込まれ、全身の感覚が研ぎ澄まされる充実感。その状態で主人とまぐわうことこそ、己が生まれた意味とさえ感じる。主人が去った後も満足できずに一日中自慰を続け、幾度となく絶頂へと達し、そして吹き込まれた命を使い切ったのが、今の状態だった。  乱暴な自慰で赤く腫れた肉棒や肛門がヒリヒリと痛み、力加減も分からずピアスを引っ張り続けた乳首に疼痛が残っていた。快楽を貪ることのみに気力を使い果たした体は再び力を失い、鉛のように重く石床に張り付いてぴくりとも動かない。  超越者となったその日から一度とて味わったことのない得体の知れぬ体の不調。錆びついた頭の奥でぼんやりと警鐘が鳴る感覚。しかしそのために思案をするような気にもならず、再び命を吹き込まれるまでの無為な時間を過ごす。  虚空を眺めながら思い描くのは、ただの雌犬として快楽に溺れ我を失うその瞬間。気づけばそれ以外の時間に価値を見いだせなくなっていた。こうして虜囚となる以前の記憶を思い出そうとしても、それが本当のことだったのかすらあやふやな、酷く曖昧な事柄しか思い浮かばない。  記憶は虫食いとなり、かつて胸の内にあった想いも色褪せた。きっともう、ここにいる自分は囚えられたその日の自分とは別人なのだろう。そもそも、この牢獄の外に居た日々が本当にあったのかすら――。 「……っ!」  どこかで蝶番の軋むのが聞こえた。こつりと石床を踏みしめる音が遠く響く。この世で唯一の確かなもの、それを与えてくれる相手がまた訪れてくれた。それだけで、蕩けた頭の中を漂っていた下らない思考など全て消え失せる。  脱力しきっていた身体に再び力が籠もるのを感じる。渇き切った口の中に唾液が溢れ出す。擦り切れてヒリヒリと痛む肛門が、その疼痛を超える期待にヒクついていた。排泄のためではなく、雄を受け入れるための器官と成り果て、奉仕すべき雄の到来を待ちわびている。  酷く、鉛のように重たい身体を緩慢に動かして牢獄の扉へと向かう。そばだてた耳を足音が聞こえるたびに揺らしながら、一糸まとわぬ身体で主人を出迎える犬として振る舞う。毛むくじゃらの腕が扉を開けて、主人の獣じみた顔が司会に入るのとほとんど同時に、痛む喉を動かす。 「わんっ! わんっ!」  石床に這いつくばりながら、それでも顔だけは主人へと向けて、今や人の言葉より自然と出るその声を発した。主人が牢へと足を踏み入れた瞬間にじゃれつき始めると機嫌を損ねてしまうこともあるので、許しを貰えるまでは期待を込めた瞳で見上げるだけに努める。尻尾でもついていれば精一杯の力でブンブンと振り回すのだが、残念ながらそんなものは持っていなかった。 「ほら、いつもの挨拶してみろよ」  主人は機嫌よくそう話しながら、片足をこちらの目の前に差し出す。いつ頃からか行われる様になった挨拶の仕方だった。いつもそうする通りに、差し出された足先に口をつける。あまり舐め回して靴を涎れまみれにしても機嫌を損ねるので、浅く口づけをするようにというのがお決まりだった。  その数秒の間に、主人が小さく動く。牢の中を見回しているらしい。主人の足への口づけを終えて再び顔を上げると、彼はニタニタと笑いながらこちらを見下ろしていた。小脇に抱えた小さな鞄を弄り、くすんだ注射器と小瓶を取り出す。 「っ……!」  トクンと鼓動が高鳴るのを感じた。これは、壊れかけた身体に命を吹き込んでくれる、神秘の薬だ。それを見せつけられるだけで、限りない多幸感の中で行われるまぐわいの記憶が脳裏を駆け抜ける。その誘惑に抗う理由すら、もう残っていない。 「くん……、くぅん……」  子犬のように鼻を鳴らしながら、手のひらを上に向けた形で両腕を主人へと差し出す。血管の浮いた逞しい腕には、いくつもの注射痕が残っている。さあ、いつものように、この弱りきった体に活力を与えるための薬を打ってくれと、その期待を込めた眼差しを主人へと向けながら、その返答を待った。  ゴワゴワとした獣毛に包まれた指先が、落ち着きのない飼い犬をなだめるように喉元をくすぐる。心地よさに目を細めながらも、ごとりと音を立てて床に置かれた小瓶から、注射器が薬剤を吸い上げてゆく様子を目で追ってしまう。  期待だけで股ぐらに血液が流れ込み、息が荒くなった。これに勝る幸せなど想像もつかない。ありえない。他の全ては色褪せた幻だ。 「……ッ」  黒い短毛に包まれた表皮を針が貫く。幸せの前触れである鋭く甘美な痛みに背筋が震えた。男がグッと指先に力を込めると、この壊れかけの身体へと命を吹き込んでくれる秘薬が、優しく血管へ流れ込んでくるのが感じられた。 「おぉぉ……!」  超越の儀を経て神の肉体を手に入れた瞬間の記憶さえ霞む、今この瞬間に生まれ変わったかのような感覚。体中の神経が研ぎ澄まされて、吹き込まれた命が血液の流れに乗って広がってゆく様子さえ感じ取れた。 「わおおおん! ウォオフ! うぉん……!」  溢れ出す悦びをそのまま口にして遠吠えを上げながら、どさりと仰向けになって、無防備な腹や熱り立った肉棒を主人へと見せつける。ヒリヒリとした痛みなど綺麗に消え去った肛門に力を込めてくぱくぱと収縮させて見せながら、砂に埋れた祖国にさえ存在し得なかった神秘に引き合わせてくれた主人を見上げる。ちょうど、主人がズボンを下ろし、使い込まれた色合いの肉棒を露出させる様が見えた。  下腹部がじんと疼く。男には存在するはずもない子宮が腹の中で震えているような感覚だった。今なら本当に主人の仔を孕むことさえできる気がする。……ああ! そうなればなんて幸せな……。 「ウォーン! ふっ、ふっ、うるるるるっ!」 「分かったから、はしゃぐなよ雌犬」  落ち着かなくて、この悦びを表現したくて、一時たりともじっとしていられない。地べたで転げ回る犬そのものの姿を主人に笑われながら、それすらも嬉しくてたまらない。  震えの止まらない指先をヒクつく肉穴へと伸ばして自らぐちゅぐちゅと音を立てて掻き回し主人を誘うと、赤黒い肉棒へと血流が流れ込み膨らんでゆくのが見えた。ああ、欲しい。その雄々しいモノで体の奥深くまでを貫いて、熱い液体を流し込まれたい。  丹田の奥で何かが燃えていた。全身が火照って辛抱ならない。早く、早くと遠吠えを続けながら、獣毛に包まれた巨体が覆いかぶさってくる様子を眺めた。 「うぉふっ!?」  熱い肉棒の先端が、縦に割れた雌穴へと押し当てられる。極限まで感覚の研ぎ澄まされた体は、そんな些細な刺激で軽い絶頂へと達してしまった。自らの腹と主人の腹との間に挟まれた肉棒がビクビクと震えて、精液を溢れさせる。  獣毛に包まれた体が擦れ合うだけで電撃のような快感が背筋を貫き脳を揺らした。雌穴へ押し当てられた先端が、焦らすように前後に動いて入り口を擦り上げていく。それだけで溢れ出す快感を脳髄が処理できずに、視界が暗転して暗闇の中に光が明滅していた。 「オラッ、まだ気絶すんじゃねぇぞ」  ビクビクと痙攣する体を押さえ付けられながら、ついに主人の肉棒が熟れきった淫穴を貫く。 「ォ――ッ、ォ――!」  頭が真っ白になる。声すらも失い、両腕で主人の身体を抱きしめながら腰を震わせた。 「はっ、吸い付いてきやがんな……!」  使い込まれた雌穴は主人の肉棒を容易く根本まで飲み込み、男を悦ばせるための器官として仕上がった腸壁でゆるゆると締め上げる。荒い息遣いとともに主人の口から滴る唾液を舌先で救いながら、その甘露な味わいに口元が吊り上がるのを感じた。  荒々しいピストンの衝撃が背骨を駆け抜けるたび、脳髄に電流が流れてゆく。きっと、人の身では耐えることのできなかったのだろう、想像を絶する刺激。自分は、そのために生まれた。この肉体は、そのためにある。重たい腰使いから繰り出される一突き一突きを受けるたびに、自分は何を為すために神の肉体を持つ超越者となったのかを理解させられた。  主人の腰へと足を絡める。体で覚えた腰使いのリズムに合わせて、雌穴を収縮させる。どうすればより相手を悦ばせることができるのか、その手管が超越の肉体に染み付いていた。 「くっ、も、もうかよ……ッ」  主人が少し焦ったかのように声を震わせた。それと同時にひときわ強く腰が打ち付けられ、男の象徴のみが触れることを許される肉体の最奥へと、先走りを溢れさせる鈴口が辿り着いた。 「グルゥウッ、ウォオオオンッ!」  ――びゅくうううっ!  どろりとした生命の源を胎内へ放たれるのを感じながら、雌犬は咆哮する。銀のピアスで下品に飾り付けられた玉袋が縮み上がり、同じく大量のピアスで飾り立てられ、もはや本来の目的での使用すら困難な有様の肉棒は、吐き出すものも残っておらず痙攣を続けるのみだった。  頭の奥がしびれる。暗転した視界の中に火花が散って、身体が軽くなって、宙に浮いて、そのままどこまでも浮き上がっていく。僅かな恐怖と、途方もない多幸感に包まれながら、意識はプツンと途絶えた。 続く

Comments

ほんそれですよね!! ナサス君の元の姿があるからこう、そういう知恵とか人格とか根こそぎ奪ってしまいたくなります。この後はもっともっと頭が馬鹿になってわんこと変わらなくなるくらい貶めて本能しか無いような有様にしてやりたい……。 続き考えると興奮が止まらないので待っててくださいー!!

もけ

体はボロボロなのにお薬と交尾のためにプライド投げ捨ててるナサス君が可愛すぎます! 挨拶をしろと言われて躊躇することなく足先に口づけするほど躾けられてて、 ピアスの個数と箇所が増えているのが所有物としての証みたいでキュンときました。 特に大量のピアスで飾り付けられてるの目に見える躾の進行度みたいでエッチ! このままどこまで堕ちていくのか楽しみです!

犬マローと


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