毎年恒例の、年末に開催される富山県善意銀行の『チャリティー色紙展』へお送りする作品のメイキング記事、今回は後編の色塗りです。前回、バニーガール姿の酒カス姫・辛キチ姫のイラストが、ペン入れまで終わりました。
今回はここから、色塗り〜仕上げまでの工程を進めていきます。ではどうぞ。
まずはバニー衣装を、アルコールマーカーで塗っていきます。光っている部分は紙の白を生かしてそのまま、暗い部分だけを塗っていくのですが…
ここまで塗ったところで、黄色のアルコールマーカーのインクが切れました。残念。画材の残量は、よく確認しておかないといけませんね。明日、近所のセリアに買いにいくことにして、今日は一回休み。
翌日、川を渡ってセリアまで行き、アルコールマーカーを買ったので、引き続きバニー衣装を中心に塗っていきます。
肌色のキワ部分も、アルコールマーカーで塗っていきます。肌は基本的に水彩絵の具で塗るんですが、水彩の筆で塗るよりアルコールマーカーの方が小回りが効くので、こうした影になる細かい部分は先にアルコールマーカーで塗ってしまいます。
辛キチ姫の肌もアルコールマーカーで、同様に。
ペン入れの際に、下描きを消してしまった鎖骨まわりの部分も、あらためてアルコールマーカーで影をつけて描写していきます。
ひととおり肌の下塗り作業が終わったら、肌のメイン塗りはいったん後回しにして、ロングヘアの髪の毛を、色鉛筆で塗っていきます。
髪の毛は、まず大きくジグザグの強い光沢を描いて、そのまわりに小さい光沢を塗っていきます。
銀髪の方は、色鉛筆ではなくアルコールマーカーで塗ります。画材は違いますが塗り方は同様で、ジグザグの強い光沢を描いたあと、そのまわりを塗り足していきます。
ちなみに7月の個展で大量に肌色を塗った際に、こうした肌色の下地作業に使うアルコールマーカーをメモしてあります。今回もこれを見直しながら塗りました。
誤字が恥ずかしいですね(×準番 ◯順番)。
閑話休題。髪の毛が塗り終わりました。
ツヤッツヤの質感や、金髪・銀髪の描き分けも、おおむね上手くいったようです。髪がメインのキャラクターたちなので、ひと安心ですね。
ここからアクリル絵の具による、肌の着彩に進みます。アルコールマーカーや色鉛筆よりも、圧倒的に質感が良いため、こうしたアナログ絵では、できるだけアクリル絵の具で肌を塗るようにしています。
パステルピーチ・オペラ・鬱金色・白の4色を、部分ごとに混色の比率を変えながら、薄く重ね塗りしていきます。
酒カス姫に比べて、辛キチ姫の方が肌が白いため、絵の具に気持ち白色を多めに混ぜて塗りました。
塗り終わり。下塗りで色をつけておいた影の部分が、うっすら赤みを帯びています。先に下塗り作業をしておいたおかげで、このへんの部分はほとんど手を入れずに、薄く絵の具を重ねるだけでそれっぽくなります。
ラストスパート、背景の作業に入ります。このタイプのイラストでは、毎回背景をピタッとした模様にしているんですが、今回はバニーガールということで、バニー模様を描いていきます。
サインペンで、下描きなしの一発で描きます。
カッチリ描きすぎると、かえって偽物っぽくなってしまうので、ある程度ラフに、スピーディーに描いていきます。
上からアルコールマーカーでベタ塗りして、模様をピタっと落ち着かせます。
ここまできたら、あとは細かい部分を仕上げるだけです。絵の具がはみ出た部分とか、線や塗りが薄い部分なんかを修正すれば完成です。このあたりになるともう体力・気力ともに限界を迎えているのですが、残り作業のToDoリストを作って、ノリがいい音楽をガンガンにかけて、とにかく勢いでドドッと終わらせてしまいます。
いろいろ限界なのがわかる机の上。
というわけで『ROYAL BUNNY』の色紙、完成です。
『酒カス姫』『辛キチ姫』というキャラクターが対になっているのと同時に、去年の色紙ともそれぞれ対になっています。髪の毛・バニー衣装・素肌などの各部分も、異なる画材や技法を使うことによって、異なる質感を出すことができました。
ちなみに原画をスキャンして色調整して、なるべく実物に近づけたものがこちら。
写真に比べると色が濃く見えますが、『どちらが実物に近い』とも言い難いのが、アナログ絵の難しいところですね。写真の方が近い部分もあるし、スキャンの方がいいところもある。特にアクリル絵の具を使った肌の質感は、デジタル画面では全く出ないので……。まあそのへんがまた、一点もののアナログ絵の良さでもあるのですが。ともあれ、アナログ絵の難しさは置いておいて、イラスト自体は『ロングヘアお姫さま+バニーガール』という組み合わせを、かなりうまく消化できたと思います。自分でも気に入るものができてよかったよかった。
前述したとおり、こちらの色紙は富山県善意銀行での『第62回善意色紙等頒布展』にお送りしました。12月6日から8日まで富山県民会館で展示され、購入金額は全額社会福祉に生かされるそうです。なかなか気軽に『見に行ってくださいね!』と言える場所ではないのですが、お近くの方がいらしたら、足を運んでいただければ幸いです。では、また次回で。