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【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】

12月10日発売のヤングコミック2025年1月号に、3ページの漫画を描きました。『ヤンコミのちょっとHなバズらない話』という巻末エッセイ企画で、要はいろいろな作家さんの「子供の頃に、はじめてフェチを感じた/ドキドキした」体験を語ってもらうという内容です。コーナーを担当しているのは美少女コミック研究家の稀見理都氏で、エッセイ漫画の内容を補足・解説するコラムも書いてくださっています。



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友人の漫画家・室井大資が以前にこのエッセイ企画に1本描いており、その縁で紹介してもらった感じです。短い内容ではあるものの、自分の幼い頃のフェチ体験というのは自身の原点でもあるため、生半可なものを描くわけにはいきません。



しかし自分が幼い頃、エッチなものに触れてドキドキした原体験って何があるだろう……? それこそ雑誌で立ち読みして脳裏に焼き付けられた『いけない!ルナ先生』とか、ゴールデン帯にTV放映されてお茶の間を凍り付かせた映画『デス・ストーカー 魔界の伝説』とか、諸々多くの作品が思い浮かんだわけですが、やはりここは『手塚治虫』『藤子・F・不二雄』でいこうと。この二大巨頭だろうと。そう思い立ち、取り扱う作品などについて検討していきます。



小学生の頃から近所にある図書館に通っていたんですが、そこに手塚治虫と藤子・F・不二雄の漫画がいっぱいあったわけですよ。しかも『鉄腕アトム』や『火の鳥』『アドルフに告ぐ』なんかは当然として、『奇子』とか『シュマリ』とか、それこそF先生のSF短編集の愛蔵版とか、コアなやつもがっつり揃っていたわけで。もう貪るように読んだ記憶があります。あと『恋人製造法』なんかは、初めて自分の小遣いで買った漫画単行本(藤子不二雄ランド)だし、『鉄の旋律』『時計仕掛けのリンゴ』などの漫画文庫本は、漫画を全く読まない父親がお土産に買ってきてくれたものでした。



さて、そうして浴びるように読んだ手塚・藤子Fまんがの中から、どれをチョイスしようか、思い返したり本棚から引っ張り出したりしてメモを取ります。


いろいろあるなあ。ちなみに図書館では、そこに置いてあった漫画は全冊借りて読んでいたので、他にもサザエさんやコボちゃん、藤子A先生のまんが道、学習漫画全般など様々な作品に触れる機会がありました。偉人の伝記漫画だと、坂本龍馬のやつが「寺田屋で、おりょうが湯上がり半裸で襲撃を龍馬に告げるシーン」がエッチで好きでした。



エッセイ漫画内での作画参考用に、いくつか手塚・藤子F作品を模写します。

『イエロー・ダスト』は短編で、ベトナム戦争を扱ったハードな内容なんですが、エロいです。あと『山棟蛇』も社会派ながらエッチな内容で、主人公が村娘と青姦&馬姦したりします。かなり好きな短編です。



『ガラスの城の記録』は未完の作品なんですが、ラスト直前の「多量のおっぱいに埋もれ快楽に沈んでいくシーン」がすごく記憶に残っています。

『ペーター・キュルテンの記録』も普通に好きな作品だったんですが、後年読み直して、この三つ編みの少女が殺されているシーンの、ベッドから垂れ下がる三つ編みの描写がすごいなと。さすが手塚治虫だと唸りました。フェチの極み。



『アドルフに告ぐ』より、4巻で小城先生が特高警察(だと自分を思い込んでいる異常者)に拷問を受けるシーンです。

小城先生は手塚キャラの中でもかな〜り、もう本当にかなり地味な見た目をした女性教師なんですが、その彼女が終盤で拷問を受けるとき、とつぜん豊満な肉体を晒して喘ぐわけですよ。ビックリします。『アドルフに告ぐ』いま読み返しても歴史もの・サスペンスものとして抜群に面白いし、内容も非常に深いんですが、この拷問シーンも非常に強烈な印象があります。



『ネオ・ファウスト』も未完の作品で、本当に最晩年の作品。今思い返すと、老学者が若返って人生をやり直すというストーリーは、老境の手塚先生の願望だったのかもしれない。

まあこれもとにかくエロいです。右下に描いてあるメフィストというキャラクターが、自称エリートポンコツドスケベ露出狂悪魔お嬢さまという、属性過多すぎてお腹いっぱいになるやつです。かわいい。



藤子・F・不二雄作品からも、いろいろとスケッチ。

こうして手塚治虫と藤子・F・不二雄それぞれのヌードを模写してみると、両者の違いが顕著に出ている気がします。手塚先生の方はとにかく曲線の気持ちよさ、美しさみたいなのを重視しているんですが、それに対して藤子F先生の方は、シンプルながらもデッサンや骨格、筋肉の正確さをきちんと押さえている感があります。F先生の漫画にはヌードデッサンの話がちょいちょい出てきますが(『エスパー魔美』『未来の想い出』など)、ご本人がSMクラブに通ってSM嬢をモデルにヌードデッサンをして画力を鍛えていたという逸話があります(元アシスタント・えびはら武司氏のインタビューより)。



さて、そんなスケッチをする一方で、エッセイ漫画の他の部分も進めていきます。

これはコンビニで買った雑誌を見ながら、登場キャラ用の服装をスケッチしたやつ。



方眼の入ったちょっと小さい用紙に、ネームを描いていきます。

どっかで見た漫画家と編集者が登場しています。読み切り『ひと殺しメシ』に登場した漫画家・鈴木健也と、編集者の小崎江都子です。作家のアバターとして便利なほか、「漫画家と編集者のかけあい」というフォーマットは、話をスムーズかつ面白く進めやすいため、今回のエッセイ漫画でも採用させてもらいました。



ネーム2ページ目。

いちばん冒頭のメモ書きが生きていますね。



3ページ目。

1コマ目に、準備スケッチをコラージュしたものが載っていますが、これはネーム提出用の仮のものです。実際は別のイメージカットを描くんですが、ちょっとこの段階では間に合わなかったので、ニュアンスを伝えるためにコラージュしました。これはこれで良い感じなんですが、やはり『自分の中の手塚・藤子Fのエロを1枚にまとめたもの』を、きちんと創作して描きたい気持ちがあります。



ネームを提出してOKが出たあと、あらためてイメージカットの方を考えていきます。

大皿に載っている、手塚・藤子Fっぽい女性キャラ陣。『ミノタウロスの皿』がベースになっています。



うーん、悪くないけど、ちょっとF先生側にウェイトがかかっている気がする。



ちょっと別のアイディアを思いついたので、描き直すことにします。

スケッチブックに、2人のキャラが対照的に並ぶ構図を描いてみます。うん、いけそう。ちなみに上のスケッチは『T・Pぼん』の魔女狩りエピソードで、純朴な村娘が拷問を受けているシーンです。これもかなりフェチいんですが、『T・Pぼん』を読んだのって結構大人になってからで、子供の頃に読んだものじゃないんですよ。なので今回のエッセイ漫画では採用されていません。



ラフをもとに、ネーム用紙に再度ネームを描いてみます。

これだ! これはいけそうだぞ! いけそう感が出てきたので、この絵をメインビジュアルとして採用してネームは完成。さらに原稿を進めていくことにします。次の【後編】では下描き〜ペン入れの工程と、このメインビジュアルの元ネタや意図などを解説していければと思います。では、また次回で。

【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】 【支援者限定】『ヤンコミ掲載エッセイ漫画』メイキング【前編】

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