SamuKata
栞

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小学校で校則を破って低学年が上級生の教室に向かった結果

小学3年生の頃の話。

3歳上のお姉ちゃんと同じ小学校に通っており、1年生の時から毎朝学校に行く時は家から手を繋いで登校していた。


地域の人達からは「仲の良い姉弟」のように思われ、クラスメイトや幼なじみから「いいな~」と羨ましがる声をかけられる。お姉ちゃんは満更でもない様子だったけれど、恥ずかしいし嫌で嫌で仕方がなかった。


だけど、拒否しようものなら後で死ぬほどきついこちょこちょのお仕置きをされるかもしれないと思うと逆らえない…


「美人で優しいお姉ちゃんと登校できて幸せだね?」


「…美人で優しいお姉ちゃん??え?どこにいるの??」


「どういう意味かなぁ?帰ったらお仕置きだよ?」


「ひっ!?ご、ごめんってば許してよぉ…」


学校でも家の中でも、くすぐりからは絶対逃げられない。

半ば憂鬱になりつつ、気付けば目の前に見慣れた校門が現れていた。


**

「おはよ~♪ねぇねぇ、今日も香織さんとラブラブに歩いてるの見たよ~?仲良しさんだよね~♪」


「別に仲良くはないし…てゆうか、栞だって茜さんと手を繋いで通学してるんでしょ?」


「そんなことないけど??それよりもさ~、今日お昼休みちょっと"冒険"しない??」


「え……?冒険ってどこ行くの…?」


隣の席から幼なじみがニヤニヤと何かを企んでいる顔をして話しかけてくる。嫌な予感がしつつも話を促してみると…


「ちょっと6年生の教室行ってみようよ!ほら、香織さんとうちのねぇね同じ教室でしょ?遊びに行こうよ~♪」


「や、やだよ…!下級生は上級生のいる階に行っちゃだめだって先生も言ってたじゃん!」


「用事も無く行くのはダメって話でしょ?そこはほら、適当に誤魔化せばなんとかなるって♪ね?行くよね?ね??」


指をワキワキこちょこちょと動かして脅すように顔を覗き込まれる…目的もなく6年生の教室に行って、お姉ちゃんからお仕置きされるに決まってる。かと言って今ここで断れば幼なじみからこちょこちょで分からされる…どちらにせよ拒否権なんて存在しないのだった。


「わ、わかったよ!行くよ!行けばいいんでしょ行けば!」


「最初から素直にそう言えばいいのに~♪でも言い方が投げやりだからお仕置きね♡」


「そんなぁ…!」


学校ではペアの女の子のこちょこちょには逆らえない決まりだった。ゆっくりとワキワキ指を動かしながら近づかれ、後は始業のチャイムが鳴るまで組み敷かれてこちょこちょと責められて情けなく笑わされていた。


**

午前の授業が終わり、給食の時間。

お昼休みや放課後に散々くすぐられるだろうと考え、いつもより沢山ご飯を食べて体力を回復しようとしていた。


「ね、ねぇ。一応聞くけど本当に昼休みお姉ちゃんのとこ行くの…?」


「ん~?ほうだよ~…ごくっ、ごくっ。もしかして怖いの~??」


「い、いや別に怖くはないけど…」


「じゃあ大丈夫だよね♪楽しみだね~♪」


ニコニコと美味しそうに給食をたべている幼なじみ。

不安しかなかったけれど、2人で行けば何とかなる…だろうか…


給食の時間が終わり、13時を過ぎた頃。

歯磨きをしたり少し時間を稼いだ後、いよいよ6年生の教室へ向かおうとしていた。


6階建の校舎で、3階より上の階段を上ったことはこれまで一度も無かった。


「ねぇ、先に上がってよ♪」


「え、えぇっ!?」


「ほらほら、私が後ろから支えとくから♪」


「ひゃっっ!?わ、分かったからぁ…!」


背後から脇腹に指を添えられ、ツボの辺りを的確に捉えられて恐怖する。


まるで婦警に捕まって連行されているかのような気分でゆっくりと階段を上がっていく。


途中、上級生の男女と階段ですれ違ったが、怪訝な顔こそされたものの注意されたりは無かった。


4階…5階……いよいよ6階のフロアが近づいてくる。

別にそこまで悪いことはしていない筈なのに、緊張で冷や汗が背中に流れていく。


「確かお姉ちゃんって…4組だっけ?」


「うん!そうだと思う!ほら、行こ♪」


幼なじみに手を繋がれ、今度は僕がやや後ろから付いていく番になった。


(あれ?何か廊下に低学年の子がいる♪)

(ほんとだ~かわいい♪)


6年生の女子2人組とすれ違う。

小学3年生から見れば、6年生の背丈は大人と変わらないように見える。


幼なじみは全く臆することなく、堂々と廊下を歩いて奥に進んでいく。そして、6年4組と書かれた教室にたどり着いた。


後ろ扉が全開になっており、中を確認すると…


「あ!いた!!あかねぇね~!香織さん~!!」


「あ、ちょ、待ってよ~!」


手をしっかりと握られたままグイグイと引っ張られるように教室の中へと入ってしまい、窓際に座っていたお姉ちゃんの姿が目に入る。


「あれ!?2人ともどうしたの~?何か用事?」


「あかねぇねの様子見に来てみたの!!」


「そっか~♪でも、ここは6年生の教室だから無闇に入っちゃだめなんだよ~?よしよし♪」


幼なじみは茜さんに抱きついてよしよしと頭を撫でられている。その横で、恐る恐るお姉ちゃんの顔を見てみると…


「何の用事で私に会いに来たの?」


「あ…えっと…用は無いけど…付いてきただけで…」


「そう。わかった。帰ったらたっぷり可愛がってあげるから。覚悟してなさいね♪」


「ひっ……!?ゆ、ゆるしてよぉ…」


優しげに口元は微笑んでいるけど、目の奥は笑っていなかった。家にいる時より口調は優しいけれど、むしろ逆に恐怖を引き立たせている…


「じゃあね~♪ばいばーい!」


幼なじみと教室を後にして、何事もなく自分の教室に帰ってきた時には安心感で膝から崩れ落ちそうだった。


「っぷはぁっ、緊張したぁ…」


「え~そう??お姉ちゃんのクラスメイト、皆とっても美人で優しそうだったよね♪私も立派なお姉さんになる♪」


目をキラキラと輝かせて満足気な幼なじみ。

それよりも、家に帰ったらお姉ちゃんにきついお仕置きをされるかもしれないという恐怖で頭がいっぱいだった。


とりあえず全力で土下座してみよう…

放課後までそんなことを考えながら憂鬱に過ごしていた。


**

午後の授業も終わって放課後。

今日はできれば遅くまで外で遊んでいたいと思ったけれど、そんなことをすればお姉ちゃんに余計きついお仕置きをされる…


幼なじみと途中まで一緒に帰り、とぼとぼと下を向きながら歩いていると…


「ほら、ちゃんと前向いて歩きなさい」


「ひゃぅぅっっ!?ぁぁぁっひゃっっ!?ってお、お姉ちゃん…!?びっくりした…」


突然首の後ろをさわさわこしょこしょと撫でられてへなへなと力が抜けて地面に崩れ落ちそうになってしまう。


腕を支えられ、振り返るとお姉ちゃんが立っていた。


「ねぇ、昼休みにどうして私の教室に来たの?何か特別な事情があったの?」


「えっと…いや…別にそういうわけでは…」


「…まぁいいわ。帰ってからじっくり尋問してあげるから」


「ひっ…お、お手柔らかに……」


お姉ちゃんも4年、5年生辺りまではもっと気さくで優しいというか、どちらかと言えば"ブラコン"っぽいところもあった。


けれど、6年生になってから段々と母に影響されてなのか、"くすぐり拷問師"を目指してそれらしい態度を取っているように見えた。


どちらにせよ、お姉ちゃんのくすぐりからは絶対逃げられないし逆らえない。


「ただいま~。」

「た、ただいま」


「おかえりなさいませ。おやつのご用意ができておりますが、いかがなさいますか?」


「先にこの子へのお仕置きを済ませてからいただきます」


「そんなぁ…!」


メイドの麗さんに助けを求めるも、恭しく頭を下げているだけで助けてくれる様子はない。


手洗いやうがいを済ませた後、リビングに連れていかれてカーペットの上に仰向けに押し倒されてしまう。


お姉ちゃんは胸の辺りに馬乗りして両腕は気を付けの状態で身体の側面に付ける形で脚で挟み込まれて動けない。


そして、ピタッと首筋に触れただけでもくすぐったい凶器の指先を10本添えられて顔を覗き込まれる。


「私の質問に正直に答えなさい。どうしてお昼休みに6年生の教室に来ようと思ったの?校則でも禁止されてるよね?」


「そ、それは……」


正直に幼なじみに誘われて断れず…と答えても、きっと許してくれないような気がする。


目がグルグルと泳ぎ、必死に考えた結果口から出たのは…


「その…お姉ちゃんの顔を見たくなって…遊んで欲しかったから……」


咄嗟にそう答えてすぐに怒られるかと思ったけれど、お姉ちゃんは一瞬口をほころばせるような顔を見せた。


「嘘だよね。でも、ちょっとだけ可愛い嘘に免じて1分間首筋こちょこちょの刑で許してあげる♪」


「ひっっ!?ご、ごめんなさぃぃだめっっっひゃっっっ!?んぁぁぁぁっひゃひっっぁぁぁぁぁっあははははははは!!!!ひゃらぁぁぁっやめへぇぇっぁぁぁぁぁっくひゅぐっひゃぃぃぃっぁぁぁぁぁっあははははははは!!」


「こちょこちょこちょこちょ~♪私と遊びたかったんだよね?ほら、嬉しいよね?もっとしてほしい?」


「ひぃぃぃも、もうだめぇぇっぁぁぁぁっやらぁぁはずかひぃからぁぁぁぁっぁぁぁっあはははははは!!!!」


お姉ちゃんはニヤニヤと顔を覗き込みながら10本の指でねちねちと首筋をこしょこしょし始める。


首をイヤイヤ振ってみたり首をすぼめてみたり、必死に抵抗しようとするも無防備な箇所に指先を這わせられて無駄な努力に終わってしまう。


上半身はしっかりと馬乗りで押さえられ、自由な足をバタバタとさせてみても逃げられない。


ただでさえ3歳上で合気道も習っているお姉ちゃんには勝てないのに、身長も力も負けている時点で勝ち目はない。


口から笑い声と「ごめんなさい」が自然と漏れてしまうが、今日はそれに加えて「美人で素敵なお姉ちゃん大好き」と言わされたり「もっとこちょこちょしてくださぃぃ!」と笑い叫ばされてプライドもズタズタにされてしまう。


「っぁぁっ、はぁっ、はぁっ…し、しぬぅ…」


「今日は優しくこちょこちょしてあげたのに、大袈裟だよ?ほら、これに懲りたらもう用もなく上級生のクラスに来ちゃダメだからね」


「は、はぃぃ……」


永遠にも感じられるほどの首こちょこちょの刑がようやく終わり、馬乗りから解放されてもしばらく呼吸を整えるのに必死でぐたっと寝転んでいた。


**

後日のこと。

学校に行くと幼なじみと共に担任の先生に職員室へと呼び出され、先日6階に上がったことで少しお説教を受けた。


先生によると、過去にヤンチャな低学年の男の子が校内で鬼ごっこをしていて、上級生の階を走り回っていたことがあったらしい。


そこで、風紀委員の女子達がその男の子を注意したけれど、全く聞く耳を持たずに気絶するまでこちょこちょしてお仕置きをしてしまったようだった。


それ以降、低学年の児童が上級生の階に行くと気絶するまでくすぐられるという噂が広まり、次第に校則で禁止となったようだ。


「君たちは6年生の教室にお姉さんがいたからよかったけれど、もし誰も知り合いがいなかったら大変な目にあってたかもしれないからね?分かりましたか?」


「はい…すみませんでした…」「ごめんなさぃ…」


「よし!じゃあ話はこれで終わり。もう教室に戻っていいよ♪」


言い出しっぺの幼なじみも、今回はかなり反省して落ち込んでいるように見えた。


だけど、職員室を後にした瞬間、けろっといつものイタズラ気味な笑みを浮かべていた。


「う~…怒られちゃった~…ま、ねぇねにはいつでも会えるからいいか!」


「そういうあれじゃないと思うんだけど…まぁいいか…」


「じゃあ今日は何する?クラスの女の子誘ってお外でこちょこちょ鬼ごっこでもしようよ!」


「ひぃぃっ!?嫌な予感しかしないよぉ!!」


小学校のお昼休み。今日も校内やグラウンドでは児童達の賑やかな声と、くすぐったい笑い声が響いているのであった__


小学校で校則を破って低学年が上級生の教室に向かった結果

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