こんにちは!
今回はマスタリングについて。
そしてこの記事はマスタリングについてのリクエストのメールがきたので応える形で投稿しています!
これからも書いてほしい記事リクエスト気軽に投稿してください!
結構前の記事で「マスタリングという概念を捨てて爆音の2mixにリミッターで蓋をしよう!」みたいな記事を書いたことがあるんですが、
実を言うと今はその方法でミキシング・マスタリングしていません!!
今は真逆で、ミキシングで細かくピークを取り除きながら2mixを書き出して、別プロジェクトでマスタリングを行うという方法をとっています。
……なんか尖ってた奴がいつの間にか大人しくなったみたいな感じになったけども。
でも前やってた爆音2mix法も今の方法もそれぞれメリットがあって、人によってベストなやり方があると思うので、
記事を二回に分けてこの2つのマスタリングについて細かく解説していきます〜〜
これ名前がパンチある感じになっちゃったけど結構そのまんまで、
要するに「最終アウトプットが0を超えてなければおk」というマインドで
マスタートラックの最後段にリミッターを挿して0超えないの確認したら
後はドラムもベースも全部リファレンス(参考曲)と同じ音量になるようにフェーダーガン上げする、というやり方です。
(もし最終的にマスタリングを他の方にやっていただく場合は、リミッターを外してマスターのGainを-10dbくらい下げて0超えないの確認した上で提出していました。)
※ここで一応注意書きします⚠
僕はいわゆる音圧戦争で勝ち抜こう!というスタンスではありません。
あくまで、個々人が目標とするリファレンス曲に近い音量感や音質を得るということを目的とした方法を書いています(たまにダイナミクスについての過激派がtwitterにおられるので一応書きました)
①直感的にリファレンス曲に近づけられる
音量足りないならフェーダー上げればいいじゃん、という超シンプルな思考になるから、よく言われているキックは-10dbみたいな余計な思考をすることなく作業を進められる。
音が違うなら変えればいいし、足りないならレイヤーすればいいし、迫力足りないなら歪ませてガン上げすればいいんや!というシンプル思考
ちなみに、別にこれでミックスが汚くなりやすいみたいなことは起きない。(今だいたいDAWの内部処理は32bit floatだからね)
②ダイナミクスを完全にコントロールできる
よくあるのが2mixで理想の音の強弱を表現していたのに、マスタリングした際にリミッターで目標の音量まで調節した結果、ダイナミクスが潰れて平坦になってしまった!というパターン。
それがなんと、この方法だと最終的にまとめて潰して上げたりは一切しない(なぜなら最初から爆音だから)ので、たとえばブレイクやビルドアップで丁寧に書いたボリュームオートメーションが、そのまま崩れることなく表現される!
③作曲中の音が常に最終出音
2mixの段階だと気持ちよく聴こえたんだけど、マスタリングで軽く潰して上げたらなんか微妙になった…、という経験はあるかな。僕は何回もあります。
例えば小さい音量の2mixをマキシマイザーで潰していくと、中音域が盛り上がりがちになります。若干音量バランスがおかしくなって、またさらにEQを加えていくことになるというわけ。
爆音2mix法の場合、各トラックからの出力が(最後段にリミッターかけた状態の音という前提はあるが)そのまま最終出音となるからミックスバランスを理想形にしやすいよ。
あと他にも、曲作ってる途中でSpliceでサンプル聴きたい時にインターフェイスで音量調節するみたいな手間が無くなるという利点もあるよ。(地味便利)
- どの曲でこの方法を採用していたか
具体的な曲を上げると"Signal"とか"もう一回をエンドレス"とかそのへんの時期はこの方法でやってたよ。
(今回はSignalのプロジェクトファイルを使います)
- ポイント①最後の段にリミッターを挿す
↑ご覧の通り、masterに送られる音がすでに爆音なのでThresholdを全く下げていなくてもRMS値-3.5くらいまで出ています
誰でも最後にリミッターなり挿して0超えないようにするとは思うんだけど、ここでのポイントは"リミッターのThresholdやAttack,Releaseは触らない"ということ。
できればアタックは最遅、リリースは最速に設定しておいて、2mixのトランジェントが最大限に保たれるようにしておくこと。その設定が終わったらもうリミッターは触らない。
(つまりダイナミクスの調整は全部各トラック内で行うということっすね)
- ポイント②音量を保ちつつ、ボリュームオートメーションでしっかりキレを出す
このボリュームオートメーションが大事で、例えばこれはベーストラックのGainオートメーションだけどサイドチェインとは別にボリュームオートメーションをキックに合わせてギザギザに書くことでさらに押し出す感じ+グルーヴ感とキレを出しているということ。(これはハードコア系作るなら結構おすすめ)
余韻を出したいならしっかり出す、出したくないならバッサリミュートする、音量抑えたい箇所はがっつり下げてメリハリを出す、という作業をしていくとそのまま最終出音のキレの良さに繋がるよ!
(Signalとか今聴いても音のキレが異常に良いのはこの方法のおかげ説はマジである)
- ポイント③リファレンス音源と何度も聴き比べる
この爆音2mix法のそもそものコンセプトが「リファレンス音源に最短で近づく」だから、もちろんリファレンス音源と聴き比べるのは必須!
そもそも全部のトラックをデカい音量にしてたら当然いいミキシングとは言えないわけだから、キック、スネア、ハット、ベース、その他シンセ全部リファレンス音源をよく聴いて、各トラック同じ音量までフェーダーをぶち上げよう。
ちなみにリファレンス音源との聴き比べはPlugin AllianceのMetric ABというプラグインが(LUFS値等の分析機能も豊富についていて)めちゃくちゃ便利っす。
最後に爆音2mix法のデメリットを上げていくよ。
①リミッターを挿した状態で曲を作る為、リミッターを外した時にデカいピークに気づきにくい
だいたい想像つくと思うんだけど、別に個人リリースだったらそのまま書き出せばいいけど
他の方にマスタリングをお願いする場合は、リミッター外した状態の音もチェックしよう。リミッターの性能に頼りすぎて、外したらキックがありえんデカい音量になった、ってなる可能性が…。
リミッターのGUIとかを見て、デカすぎるピークはサチュレーターとか使ってケアするようにしよう。
というか、マスタリング他の人担当だったら爆音2mix法はおすすめしないまであるよ。
②リミッターの性能に依存したミキシングになる可能性が高い
結局全部最後のリミッターにピーク取ってもらうことになるから、当然リミッターの性能は高い方が良い。
FabfilterPro L2か、iZotopeのOzoneについてくるマキシマイザーが個人的にいい感じ。
使ったことはないけどinvisible limiterもかなり良いらしい。
デメリットはこのくらい?
ここまで語ってきたにも関わらず、爆音2mix法でのミキシングは今はやってません…!
では今はどういうミキシング、マスタリング手順を行っているのか、次の記事でまた書こうと思います〜〜
ではまた!