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ウィル、幼児化 その2

「はじめましての地獄」


⸻


気づいたら魔界の保育園だった。




「えー、みんなー、今日はおともだちがふえました〜!」


元気な保育士の声が、頭に響く。うるさい。

否、今の身体が音に敏感になっているのだろう。魔力制御がまるで効かない。


(……ここは……魔界の……保育園……?)


完全に呪いの効果が出ている。

体は1メートルあるかないかのサイズ。

くつしたにスモック。名札には「うぃる」……とひらがなで書かれている。


(こんな姿を、マオ以外に見せる羽目になるとは……!)


私は表情筋を死なせたまま、目の前の園児たちを睨む。

全員、小さな悪魔や魔物たち。ケモ耳や尻尾を振りながら、興味津々で私を見つめていた。


「さ、ウィルくん、みんなにごあいさつできるかな〜?」


先生の明るい声と共に、視線が集まる。

私はしぶしぶ前に出て、ぼそっと呟いた。


「……わたしは……」

なんということだ。

元々男性らしからぬ高い声がコンプレックスだったのに… 


まるで赤ん坊のような声になっていた。


「あ、えと……」


その瞬間だった。


……ぐ、ぅ……ッ!


(……な、なんだこの感覚は……!?)


下腹部が、急に熱を持ったようにズンと重くなる。

締めつけるような感覚。完全に既視感。これは……


(まさか、トイレ……!?)


だが、今の身体ではどうしようもない。

理性はあっても、体はあまりにも未熟すぎる。


尿意が、波のように襲ってくる。

トイレに行きたい…!といれにいきたい…!おしっこ!おしっこ!!!!


(だ、だめだ……っ……このままじゃ……っ……)


手をぎゅっと握りしめる。足をそろえて耐える。

でも、全員の視線の前でその動きは明らかに「モジモジしてる」ように見える。


園児A「せんせー! うぃるくん、といれ……?」


園児B「もじもじしてる〜!」


園児C「おしっこかな〜?」


先生「あらあら〜? ウィルくん、トイレいきたくなっちゃったのかな?」


「い……ちが……っ……!」


(やめろ……やめろ……! 聞くな……見るな……っ!)


トイレに行きたい、漏らしたくない


ああ!といれといれといれ!!!はやくかいほうさせてくれ!!!ああ!!!


しかし、呪いのせいで制御の利かない身体は、己の意志を裏切るように……


じわ……っ……じゅい……


じゅぃぃいいいいいいいい…………


ほんのり温かいものが、スモックの下、パンツ……いや、おむつの内側に広がっていく。


(……あっ…………)



おむつは限界を迎えズボンにシミを作り、床を汚していく。


「うぃるくん〜〜♡あら?我慢できなかったの?こっちおいで!おむつかえてスッキリしようね〜!」


「い……いらな……ッ……!! さわるなぁああああッ!!」


……………………


先生「ウィルくん、あっちで替えよっか!」


と、促されるまま連れてこられたのはプレイルームのど真ん中。

私はおむつ替えシートの上に立たされる。


まさか…!ここで…!?


続く……

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