ボツ① 探偵サークル物語(導入)
Added 2020-05-21 14:14:37 +0000 UTC「やっぱり身体を動かすことは気持ちいいね〜」 額から流れる汗をタオルで拭い、ベンチに腰掛けるかすみ。 「みんなとワイワイ身体を動かすのも楽しいな」 大学のスポーツサークルにも加入している佳奈さんもかすみの横に腰を下ろし、スポーツドリンクをごくごくと喉に流し込んでいた。 「はぁ…はぁ…私はちょっと運動不足みたいです…。ちょっと疲れちゃいました。」 普段、運動する機会のなかったみかんさんは少し息遣いが荒かったが、まだまだ動けそうだった。 かくいう私は…。 「ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ…」 「ツバキさん、大丈夫ですか…?」 「だ…だいじょ…うぶ…よ。」 口では大丈夫とはいうものの、私の身体は悲鳴を上げていた。 「あはは、バスケットぐらいで疲れちゃったのか?」 佳奈さんはバスケットボールを回しながら私の肩に手をかけた。 「ごめん…なさい……。運動不足で…。」 さっきまでバスケットをしていたコートをぼんやり眺める。 ここまで体力が落ちていたとは…。 「インドア派のツバキちゃんには大変でしたかねぇ〜」 「は…い…?」 かすみがニヤニヤと私を見下ろしながら煽る。 「勉強ばかりしないでたまには身体を動かさないとね〜」 ぷくくと笑いながら私の肩をポンポンと叩く。 「貴女だって運動系のサークルには入ってないでしょ?」 「私は高校の時、柔道部だったからね〜。その名残りで毎朝ランニングしてるんだよ。」 「かすみちゃん、柔道部だったんだね。」 「なんか意外だな、『縛り部』みたいなのに入ったんじゃないのか?」 「し…縛り部って…こんなとこで大きな声で言わないでよ…!」 「まーだ隠してたのか?」 「当たり前だよ!」 かすみは顔を真っ赤にして佳奈さんの口を塞いでいた。 「佳奈ちゃんだって股縄が好きなくせに…。」 「ちょ…こんなところで言うなよ!」 「さっきのお返しだもんね〜」 みかんさんは私の隣に腰をかけ、私と一緒に二人の言い争いを見つめていた。 「なんか平和ですね。」 「ええ。確かに。」 「たまには良いですよね、友達と遊ぶだけの日っていうのも。」 みかんさんは平和を噛みしめるように語っていた。 「私もなんだかんだで楽しかったわね…。ちょっと疲れちゃったけど。」 「ちょっとって感じじゃなかったですけどね…。」 「うっ…痛いところを突くわね…」 「ツバキさんは何か部活をやられていたんですか?」 みかんさんが尋ねる。 「私は…勉強とか読書とかしたかったから部活には入ってなかったの。」 「そういうことだったんですね。」 「まぁ言い訳よ。運動部に入っても勉強を両立できる人もいたし…。かすみもそっちの部類に入るんじゃないかしら。」 「でもすごいですよ!私なんて勉強もスポーツも中途半端で…。勉強に打ち込めたツバキさんはすごいです!」 みかんさんは自分を謙遜して私をフォローしてくれる。 「ありがとね。ちょっと喉乾いたから飲み物買ってくるわ。」 「はい、いってらっしゃいです。」 私は立ち上がり、近くの自動販売機があるところまで向かう。 私たちがバスケットボールををしていたのは街外れにある小さな屋内のコート。 普段から無料で解放してあるのだ。 そこから少し歩いたところに自動販売機がある。 あたりは人通りも少なく少し気味が悪い雰囲気だった。 自動販売機の姿を捉えた時、物陰から何かが飛び出してきた。 「助けてくださいっ!」 物陰から飛び出してきたのは綺麗な女性だった。 長く美しい黒髪を一本で束ねていた。 20代前半くらいでスカートタイプのスーツを着ているところを見ると社会人なのだろう。 「どうされたんですか!?」 私が驚いたのは、彼女が縛られていたことだった。 胸の上下に縄をかけられギチギチに縛られていた。 「変な男に襲われて…」 「おい!」 女性が逃げてきた方から覆面を被った男が姿を表す。 その男はドスの効かせた声で告げる。 「お前も縛られろ」 「みんなぁぁぁ!!」 私は恐怖し、女性を連れてバスケットコートのほうに走っていった。 「助けて!!」 そんな声を上げて、ツバキが縛られた女性とともに帰ってきた。 ボツ理由 ・さすがに展開的に無理があったかなぁと… 日常会話みたいなのは書いてて楽しかったりします(笑)