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しばりしばられ10 その⑤ 姉vs妹

「まさか…私の時みたいに操られてるの…!?」

光姫はこの前の出来事を思い出した。縄原の怪しげな水晶を見た瞬間に意識が飛び、縄原の言いなりになってしまったあの時の記憶…

そのことは優奏たちも覚えていた。

「お姉ちゃん…嘘だよね……」

「うふふ、私は正気ですよ。縄原様の喜びこそ私の喜びです。さぁ、大人しく捕まるのです。」

「大人しく縛られると思う?絶対にお姉ちゃんを元に戻してみせる…!」

優奏は懐から取り出したクナイを構える。

「仕方ないですね。」

和奏も同様にクナイを構える。

「っ……!(すごい圧…お姉ちゃんとは思えない…)」

「いきますよ。」

「っ…!!」

〈キンッ〉

クナイ同士がぶつかり合い火花が散る。

〈キンッ〉

〈キンッ〉

〈キンッ〉

素人が見れば互角に見えるかもしれないが明らかに優奏が押されていた。

いや、もはや勝負になっていなかった。

「はぁはぁ…(み、見えない…!)」

〈キンッ〉

〈キンッ〉

〈キンッ〉

優奏は和奏の動きを捉えることはできなかった。本能的な反射神経で和奏のクナイを受け流すことで精一杯だったのだ。

〈キンッ〉

〈キンッ〉

〈キンッ〉

「はぁ…はぁ…」

「あらあら、もうおしまいですか」

「まだ勝負はついてないよ…!」

肩で息をする優奏をよそに和奏は涼しい顔をしていた。

「何を言ってるんですか?もうチェックメイトですよ。」

「え…?」

和奏は自身の胸ポケットからスイッチを取り出した。

「そ…それは…!?」

そのスイッチが何か…優奏にはすぐに分かった。

「ローター…!?いや…でも……」

以前に縄原が優奏に仕掛けたものと同タイプの遠隔型のローターのスイッチ。

「うふふ…」

和奏は不敵に笑う。

「そのスイッチが何になるの…!(所詮はスイッチ…ローターを仕掛けられていなければあんなもの怖くもなんともない…)」

〈カチッ〉

ローターのスイッチが入れられる。

〈ブィィィィィン〉

「っひゃぁ!?」

突如として優奏の股間で音を立てて震えるローター。

「うそ…いつの間に…っい!」

優奏はその場に座り込んでしまう。

「急いで取らないと……っ」

「おぉっと待ってください。ローターは外してはいけませんよ」

「ふん…!そんなこと聞くと思うの…!」

「その威勢もそこまでです。後ろを見てください。」

「え……」

その和奏の余裕の態度に優奏は不安を抱きながらもおそるおそる後ろを振り向いた。

〈ブィィィィィン〉

「ぁ…!」

〈ブィィィィィン〉

「いやぁ…」

〈ブィィィィィン〉

「ん…っ!」

優奏の目に映ったのはローターに悶え苦しむ沙希たちの姿だった。

「み…皆さん!?」

沙希たちは股間にローターを仕掛けられ、手にはガムテープがぐるぐると巻かれていた。そのガムテープにより股間のローターを取り外すことはできなくなっていた。

「うそ…私と戦いながら私だけでなく皆さんにもローターを仕掛けたっていうの…」

優奏は驚くと同時に絶望した。自分はクナイを受け流すことに必死だったのに…。力量の差は歴然だった。

「さぁ、これでも私に抗おうとしますか?」

〈ブィィィィィン〉

「あぁ…!」

「ひゃう…!」

「ダメぇ…!」

和奏はさらにローターの強さを上げていく。

「まって…!ごめん…抵抗なんてしないから…!沙希さんたちのローターを弱めて…!」

「頼み方っていうのがありますよね」

和奏は麻縄の束を手に持ちながら告げた。

これは縄原の常套手段…。縛りを乞わせることで身体だけでなく心まで拘束するつもりなのだ。

しかしながら和奏の要求を断れるほどの余裕は優奏になかった。沙希たちを助けるための最善策は無駄な抵抗はせずに降参すること。下手に抵抗して沙希たちを傷つけることになるのだけは避けなければならない。

「分かりました…」

優奏は立ち上がり両手を後ろ手に組んで和奏に向けた。

そして歯を食いしばり言葉を紡いだ。

「降参します……、敗者の証として…私を…縛ってください…。」

優奏の敗北宣言を聞き満足そうな笑顔を浮かべながら和奏は告げた。

「ギチギチに縛ってあげますからね。」

その和奏の笑顔はとてもサディスティックなものだった。

Comments

和奏ちゃんからドジっ子属性を抜くとこんなにも優秀になってしまうのですね(笑) また続きが楽しみです。

hayate


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