【F/F】精神及び顔面崩壊
Added 2025-01-17 13:01:29 +0000 UTC精神及び顔面崩壊 (F/F) "新尾 鈴(にいおりん)"は 舌打ちをした。 せっかく苦労して見つけた獲物から奪った財布に たったの千円しか入っていなかったのだから。 鈴は財布を捨て、また周囲に視線を走らせた。 ──弱そうなやつはいないか。 歳上だろうが歳下だろうが関係ない。軽く脅せば財布を差し出してくる相手を常に──探している。 黒く長い髪。短いスカートから露出した肉付きの良い太もも。 今時のメイクを施した端正なルックスを持つ女子高生"鈴"は、生粋の不良娘だ。 鈴は夜になると街を徘徊してカツアゲの獲物を探す。 脅しに屈しない相手には、暴力を用いる。 他人の痛みなど知ったことではない。鈴はただ、自分が気持ち良ければそれで良いと思っている。 夜も深くなってきて、通りからはだんだんと人が消えていく。 同年代の獲物は期待できなそうだ。 ──だったら、裏通りを徘徊している馬鹿な奴を獲物にしよう。 鈴は街の裏通りに移動した。 裏通りには帰る場所のないような連中がうろついている。 そういった連中はあまり金を持っていないが、その分、どれだけ傷つけても問題はないと──鈴は思っている。 鈴にとって裏通りは、格好の猟場なのだ。 鈴は欲望の赴くままに、脅しと暴力を使って裏通りを歩く連中から金を巻き上げた。 雑魚を締め上げると鈴はスカッとする。 だけどやっぱり、裏通りの連中から得られる金はそう多くはなかった。 「ちょっと一服しよっかな」 鈴は、裏通りのさらに奥の路地裏にある喫煙所に向かった。 喫煙所と言っても、ただスタンド灰皿がいくつか置いてあるだけの空き地のようなところだ。 ひと仕事終えた鈴が喫煙所に着くと、そこには先客がいた。 ショートヘアの背の高い女。その女が、タバコの煙を吐いてる。 袖のない真っ黒いシャツに、真っ黒いパンツをはいており、女はまるでスポーツジムで運動する時みたいな格好をしていた。 スレンダーだが引き締まったアスリート体型──強そうだ。 だが──金は持っていそうだ…と鈴は直感でそう感じ取った。 今日は苦労した割にあまり儲けがなかった。 今日の締めにこの歳上の女から大金を搾り取ってやろう。 鈴の暴虐の心に火がついた。 「ねぇお姉さん」 鈴が甘えた声を出すと、ショートヘアの女は視線だけを鈴に寄越した。 鋭い眼光だ。 「私さぁ買いたいものあるんだけど…お金貸してくんない?」 鈴は手を後ろで組んでもじもじと腰を揺らす。もちろんこんな手で騙せるとは思っていない。 こんなのは──単なる余興だ。 「いくら?」 女はさっぱりとした声でそう言った。 鈴にとっては、意外な返答だった。 こんなふうに冷静に返事をされるのは。 「すっごく高いものだからさぁ…お姉さんの財布まるごと貸してくれたら助かるんだけど」 鈴はそこで声を低くした。 大抵の相手はここで鈴のヤバさに気づいて青ざめる。 だが… 女は青ざめるどころか、はっと笑って煙を吐いた。 「あぁ…そういうこと…。悪いことは言わないから今すぐ帰りな」 女は苦笑しながら鈴をあしらった。 鈴の中で何かが切れる音がした。 舐められてる。 こんな屈辱は経験したことがない。 「ねぇ誰に向かって言ってんの?お姉さん」 鈴は、相手を壊すモードに切り替え、精一杯低くした声で女を脅す。 女はタバコをぎゅっと灰皿に押し付けた。 手の甲にびっしりと血管が浮き出る。 「お姉さんねぇ…"栗栖(くるす)"って言うんだ」 女──栗栖は口から最後の煙を吐いて言った。 「聞いたことないかな。ちょっと前までこの街の 不良娘を一人ずつ…片っ端からお仕置きして回ってたんだけど」 栗栖の鋭い眼光が鈴を捉えた。 瞬間、寒気がして、鈴の脳裏にとある事件がよぎった。 普段から群れることのない鈴が、唯一尊敬していた女先輩がいた。カツアゲの仕方も何もかも…鈴は彼女から教わった。 しかし、ある日突然…先輩はカツアゲを止めた。 "くるすってやつにやられたんだ" 先輩と親しかったとある人がそう言っていた。 "くるす"とかいうやつにやられて、心を破壊されて、まともな道を歩むことを強制させられたのだと。 目の前の女は、先輩の仇だ。 「へ…へぇ…そっかそっか…そーだったんだ」 鈴は怒りを隠しきれない引き攣った笑みを浮かべ、ゆらりゆらりと揺れながら栗栖に近づく。 金なんてどうでも良い。 「お姉さんのこと…ちょっと痛めつけないと気が済まなくなったかも」 鈴はニカッと笑う。この笑みを見せる時は、鈴が相手に殺意を抱いた時だけだ。 「私もお嬢ちゃんみたいな悪い子を見つけちゃったからには…良い子に生まれ変わらせるまで帰れなくなったよ…全く」 栗栖はかったるそうに言って何故か指を曲げ伸ばしした。指が動くたびに、手の甲に骨やスジが浮いた。 「どのみちお姉さんは今日…帰れないよ」 鈴が素早く踏み出し、握りしめた拳を躊躇なく栗栖目掛けて突き出した。 しかしその瞬間── 栗栖が視界から消えた。 「おっそいよ」 鈴の死角から現れた栗栖はそう言ってニコリと笑う。 直後── ──どすっと鈍い一撃が鈴の脇腹に捩じ込まれた。 痛み──ではない。 奇妙な脱力感が鈴を襲い、鈴は思わず「うひゃあ」と声を上げてよろけた。 なにをされた!? 鈴が自身の脇腹に目をやると、一撃を打ち込んだであろう栗栖の親指が離れるのが見えた。 鈴が今度こそはと栗栖に狙いを定めるが、栗栖はまたも視界から素早く消えた。 背筋に、皮膚をつぅーっとなぞり下されるような嫌な感触が走った。 「はぃっ!?」 ゾクッとしたくすぐったさに鈴はケッタイな声を上げた。 「ちょっ!?さっきからっ…」 ふざけた攻撃に苛立った鈴が舌打ちをして背後にいる栗栖に肘打ちを繰り出す。 だが。 「はいコチョコチョコチョコチョっ」 栗栖は、だるそうにコチョコチョと言いながら背後から腋をこそばしてきた。 「ぎゃっ!?わっ!?あっ!?」 いきなりのくすぐりに鈴はパニックに陥り、腕を振り回してジタバタと暴れた。 「ちょっ…!いい加減にっ!!」 鈴が振り返った頃には、 栗栖は既に少し離れたところにいた。 「くすぐったがりやさんなんだ…そっかそっか」 栗栖は苦笑した。 「いきなりコチョコチョされたら誰だってああなるでしょ?もういい…」 鈴は隠し持っていた小型のナイフを取り出した。 これは、非常時のどうしようもない時に使うためにとっておいたものだ。 「へぇ…そんなのまで使うんだ」 「当たり前でしょ。私を誰だと思ってんの!」 鈴は小型のナイフを構えて栗栖に向かって襲いかかる。 栗栖の表情は冷静だ。 冷静なまま、長い脚を使ってナイフを蹴り上げた。 小型のナイフがひゅんひゅんと空を切って飛んでいく。 「あぁっ!!」 鈴は頼りのナイフがあっけなく飛んでいく様に気を取られていて、背後に栗栖の気配を感じた時にはもう遅かった。 背後からにゅうっと伸びてきた白い腕が、鈴の上半身をがっちりとホールドし、ぎゅうぅっと締め付けた。 「捕まえた」 「ちょっ!!離してっっ!!」 鈴は暴れるが、栗栖の引き締まったアスリートボディに込められた力は凄まじく、逃げることはできない。 鈴が出来るのはせいぜい拳で栗栖の腕を叩くくらいだ。 「ほら暴れないの」 栗栖の指が、脇腹を掴んだ。 ゾクリ。と嫌な刺激と予感が鈴を襲った。 ひとまず逃げないと。 鈴は頭を思い切り後ろに振り、後頭部突きをかます…が、かわされた。 「暴れるなって言ったんだよ。言うこと聞かない悪い子だね…悪い子には…コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョぉ〜」 栗栖は鈴をホールドしたまま、掴んでいる脇腹を指でグイグイ揉んだ。 嫌な予感が的中した。 「ぎゃっ!?ぎゃぁぁぁぁああああああああああ!!?あははははははははは!!?」 細くくびれた脇腹を、栗栖の力強くも繊細な指に揉まれ、鈴は堪らず笑い出す。 膝が震えて、へにゃへにゃと崩れ落ちそうになるがなんとか堪える。 「くくくくっ!!?うひひひ!?うひひひひはははははははははははははははははははははは!?」 笑わされるのは屈辱だ。だから、笑いたくない。 笑いたくないのに──栗栖の指が筋肉を押し込んで神経を揉むたび、どうしようもない脱力感に襲われ、笑わずにはいられなくなる。 「いひひひひ!!?や、やるならっ…もっと痛いことっっすればっっいいでしょっ!?っっひひひはははは!!」 鈴は目に涙を滲ませ言った。 下半身からはほとんど力が抜けており、栗栖のホールドがなければとっくに地面に崩れ落ちているほどだった。 「私ねぇ暴力嫌いなんだよ。だって殴るとか蹴るとかじゃ…刻めないでしょ──」 脇腹に触れている来栖の指引っ込む。 「はっ!?」 「──トラウマをさ」 引っ込んだ指たちの代わりに現れたのは親指だった。 親指が、鈴の敏感な脇腹に捩じ込まれそして── グニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュ!!っと指圧した。 「にゃ"っ!!?んにゃぁぁぁぁああああはははははははははははははははははははははは!!?」 鈍くてそして重たいこそばゆさの塊みたいな刺激がズクズクと脇腹に捩じ込まれる。 鈴は笑い声なんだか悲鳴なんだかハッキリしない叫びを上げ、そのまま地面に膝をついた。 「良い子だね。もうちょっと脱力しようか」 栗栖は、子をあやすような奇妙な口調で言いながら、鈴の引き締まった脇腹をさらにグニョグニョと揉んだ。 不快感たっぷりのこちょばゆさの暴力が、脇腹のこそばいツボに注がれる。 「ぎゃぁぁぁあっ!?ちょっ!?あっ!?揉むな"っ!!もうっっもう揉むなぁぁぁっ!!あははははははははははは!?」 執拗にズクズクと送り込まれるくすぐったさにより、鈴の全身の筋肉は完全に弛み、鈴はどてんっと転がった。 「やーっぱりこちょばがりやさんだねぇ」 「う、うるさぃぃぃっ!!」 鈴はなんとか起きあがろうとするが、身体に力が入らず、身体を横向き──脇腹を地につけるような体勢──になってしまう。 「あれ?まだ認めないの?」 栗栖は、ガラ空きの脇腹を指で掴み、指を食い込ませてグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリと揉んだ。 「ほぎゃっ!?ぎゃあははははははははははははははははははははははは!!?あははははははははははははは!?」 鈴の細い身体が蛇のようにうねる。 暴れても暴れても、脇腹にガッチリ食い込んだ栗栖の指からは逃げられない。 グリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリ!! 「ごぁっ!?かっ!?あはははははははははははははははははははは!!?い、い、いい加減っっにぃっ!!っっひひひははははははははははははは!!?」 陸に上げられた魚のように無力に跳ねながらも、鈴は反抗的な態度を崩さなかった。 「お子様はまっすぐ家に帰っておけば良かったんだよ」 栗栖は脇腹から指を離した。 「だ、誰が子供だって…!?はぁはぁっ…!!」 プライドを逆撫でするような煽りに、鈴は半身を起こして栗栖を睨んだ。 「子供でしょ。だってほら…くすぐられるの好きでしょ?」 栗栖の両手が目にも止まらぬ速さで鈴の腋に差し込まれた。 「はぁっ!?」 腋に触れる最悪な違和感に、背筋がピンと伸びる。 「ねぇ?ほら好きでしょ…?くすぐられるの」 栗栖の指が、こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょと腋の下を掻き回した。 「あああああああああああああああああああ"っ!?あははははははははははははは!?ちょっ!?あっ!?ああああああああははははは!?」 閉じられた腋の下の中を、モゾモゾと指が動いて指先で神経を刺激する。 鈴は堪らず腋を意味もなく閉じたまま、栗栖の腕を掴むが、力が入らなくて栗栖の指を腋の下から抜くことができない。 「こんなに笑って…。お子様だねぇ。くすぐられるの好きだもんね」 栗栖はくすくす嘲笑いながら閉じられた腋の下を器用にくすぐり回す。 見かけによらず、栗栖の指は異常に滑らかに動く。 こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!! 「ぎゃっはははははははは!?やめっっ!!早くっっ早くやめっっ!!っっへへへへ!?ああああああはははははははははははははは!!?誰っっがっっくすぐりなんかぁぁっ!!」 鈴は顔を真っ赤にして怒鳴るが、その声は無様に震えている。 「やめてほしい時はなんてお願いするのが正解かな?」 栗栖が脅すような口調で言って、脅すように腋の下をくすぐり続ける。 「ぐぁぁあはははははははははははは!?そんなのっ!!知らないっ!!早くっ!!早くやめろぉぉっ!!っっははははははははははははは!!」 「そんな口利いて良いのかな」 腋の下を掻き回していた指が、止まる。 くちゅっ。 「ひぃあ"っ!?」 突然、腋の下にある窪みにくすぐったい刺激が走った。 引っ掻かれたのではない。 指の先と指の腹で、軽くほじられたのだ。 「こういうくすぐり方もあるんだよ」 栗栖の人差し指と中指が グチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュ!!っと腋の下の窪み──そこに溜まっている神経をほじくった。 「かっ!?くぁっ!?ぐぁぁぁぁああああああああああああっ!?あは!?っっ!?あはははははははは!?なにごれっ!?なにごれぇぇぇっ!!?」 濃厚なこそばゆい刺激が腋の下の窪みにじゅくじゅくと注ぎ込まれる。 柔らかな表皮を擦り、その奥の神経をこねるようなくすぐりに──暴れずには、いられない。 「ずっとここグチュグチュやってやろうか。それとも…ちゃんとお願いするか…」 栗栖は涼しい顔をしながら、激しく指先だけを器用に操り、グチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュ!!!っと腋の下のツボを犯す。 「ぎぃぁぁああああっ!?あはっ!!!あははははははははははははははははははははは!!?わがっだ!!やめでっっ!!やめでぐだざぃぃっ!!!」 未曾有のくすぐったさが脳にまで達しそうになり、危機感を覚えた鈴はプライドにも構わず栗栖の望む通りの言葉を吐いた。 同時に、栗栖は指を腋の下から抜いた。 「うあっ!?はぁはぁはぁはぁっっ!!!」 助かった。 鈴は心から安堵した。 まさか、こちょこちょでこんなに苦しむことになるとは思ってもいなかった。 あれ以上やられていたら確実に何かがおかしくなっていた。鈴はそう確信していた。 腋の下からはもう指は撤退したのに、それでもまだ腋には栗栖の指の感触が残っている。 ぐったり伸びている鈴を、しゃがみ込んだ栗栖が見下ろしていた。 「さてどうしようか」 「はぁはぁっ!!…あ、あんた…タダで済むと思ったら…大間違い…だからっ…」 鈴の声は震えている。 余計なことを言えばまたこちょこちょをされる。 プライドと肉体とを同時に蝕む暴力的なこちょこちょを。 それが、厭だ。 「どうしようねぇ」 栗栖は鈴の脅しを無視してパンッと両手を合わせた。 「反省してないなら…このまま帰すわけにはいかないからね。反省してるなら…今日のところは多めに見てあげても良いけど」 栗栖はふうと息をついて自身の爪を眺めていた。厚みがあって長い爪だ。表面はマニキュアか何かでコーティングされている。 あの爪が──くすぐったいのだ。 そしてあの分厚い手と、長い指。絶妙な力加減で揉んだりしてくるあの手指も──くすぐったいのだ。 「どう?反省してる?」 今ここで栗栖の言う通りにすれば帰ることができるのだろう。 けれど、こんな訳のわからないこちょこちょなんていう方法に負けては、 今後の活動に支障が出る。 二度とこの町で稼げなくなる。 プライドを傷つけられるのは、一度で十分だ。 こちょこちょにはもう負けない。 次は、打ち負かしてやる。 鈴は唾を吐いた。 「はぁ…ほんと…悪い子だ」 栗栖はふっと笑って立ち上がった。 「じゃあちょっとキツイお仕置き…しとこっか」 栗栖は鈴の背後に回った。 「そ、そう何度も好きに出来ると思ったら──」 立ち上がれない鈴は、半身を起こしたまま腕を振り回すが、あっけなく栗栖の手に両手首を掴まれてしまった。 栗栖の手は、まるで枷だ。一度でも捕まれば絶対に逃げられない。 「ちょっと!!離してっっこのっっ!!」 ジタバタと長い脚をバタつかせる鈴。 「はいはいちょっと落ち着きなよ」 栗栖はグイと腕を引っ張り、鈴を仰向けに倒した。 栗栖は、ぴんと伸びた両腕を尻の下に敷き、さらには太ももの間に鈴の頭入れた。 「捕まえた」 栗栖が鈴を見下ろし、微笑んだ。 鈴は息を飲んだ。 腕はバンザイの格好のまま固定され、しかも頭さえまともに動かすことが出来ない。 くすぐったい腋の下を、一切ガードすることが出来ない。 鈴の背筋を、氷のように冷たい何かが駆け抜けた。 「動けないね。逃げられないね。ここ…こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょし放題だよ」 栗栖は宙で指をこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょと蠢かした。 「ひぁぁっ!?」 その滑らかな指の動きを見ているだけで鈴は悲鳴を上げ、思わず腋を閉じそうになった。 「はぁはぁっ!!!」 くすぐりの恐ろしさを知っている──というより思い知らされた──鈴は、必死に息を整える。 耐えてやる。耐えてやる。耐えてやる。 口を閉じ、歯を食いしばる。 「ごめんなさい出来るまで…こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょされて…笑おうか」 栗栖の指がふわりと舞い降りて、腋の下に指先が立てられる。 それが、ゆっくりこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょと蠢き始めた。 「くくくっっ!?ぷっっ!?くくくくくくくくくくくくくくくくっっ!!?」 開き切った腋の下に這い回る他人の指先。 つるつると滑らかに表皮を滑るその指は、鈴の神経にじっくりとくすぐったい刺激を染み込ませてくる。 鈴は、顔を真っ赤に染めて笑い声を押し殺していた。 いける。いける。絶対いける。 「じゃあくすぐっていくよ」 「へっ!?」 栗栖が信じられないことを言った次の瞬間── 指の関節が折り曲げられ、腋の下に、爪がガッと突き立てられた。 「はいこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょー!!」 長い爪の先が、ゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョ!!!っと腋の下を本気でくすぐり処し始めた。 「ぶっ!!?ぶぁぁぁぁあはははははははははははははははははははは!!?はっ!?はっははははははははははははははは!!?」 我慢など出来るはずもない鋭利なくすぐったさが腋の下に炸裂する。 鈴は脚をバタバタ暴れさせ、腰を浮かし、嫌だ嫌だと身体を左右に振り乱した。 「こちょばいねぇ。お子ちゃまだから私みたいな大人の指と爪にこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょされるの耐えられないねぇ」 栗栖はニコニコと狂気的な笑みを浮かべながら、 ゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョ!!!っと硬い爪で腋の下を嬲り殺していく。 「ぶわぁぁぁあはははははははははははははは!?やめっ!?あっ!?無理っ!!無理無理無理無理無理無理ぃっ!!!っっははははははははははははははは!!?」 許容量を大幅に超えたこそばゆ過ぎる刺激が、ドクドクドクドクと腋の下に注がれていく。 腋も閉じられず、頭を振ることもできず、逃げ場のない中ひたすらにくすぐったさのみを送り込まれ──鈴は気が狂いそうだった。 「ほーら大好きな腋ツボグチュグチュしてあげようね」 栗栖が鈴の伸び切った腋の下にある窪み──神経の密集地──を指の腹でグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュとえぐった。 「ちょっ!?それはっ!!?ぎょぉぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああ!!?それはぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!?」 くすぐったい刺激の集合体みたいなエグいくすぐったさがグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュと押し込まれ、鈴の心身を壊していく。 笑い過ぎて、腹が捩れそうだった。 「ごめんなさいする?」 栗栖は、繊細な指遣いでグチュグチュと腋の下のツボをえぐり犯しながら問う。 「しまずっっ!!しますってばぁぁぁぁぁぁぁあ!!もういいっ!!わがっだ!!わがっだからぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」 笑い過ぎたことで噴き出した汗が目に入り、目を閉じながら鈴は叫んだ。 これ以上、くすぐられたら死ぬ。本気でそう思ったのだ。 ◯ 「はぁはぁっ!!なんなのっっ…これっ…」 鈴の視界は真っ暗だった。 降参をした直後、栗栖は素早く鈴を全裸に剥き、ダクトテープで目隠しを施し、さらに両腕はバンザイにさせ、手を後ろで組ませた状態で縛り上げた。 "絶対的くすぐられ弱者のポーズ"で、鈴は放置されていた。 逃げ出そうにも、そんな体力はもう残っていない。 「さて…これから君に最後の教育を施すよ」 どこからかした栗栖の声に鈴はビクッと震えた。 この女の声がする=くすぐられる。という図式が既に鈴の中には出来上がっていたのだ。 こちょっ!! 「うぎゃっ!?」 右腋の下を爪でくすぐられた。 こちょこちょ!!! 「いやぁっ!?」 今度は、左の脇腹を指の先で引っ掻かれた。 「ちょ、ちょっとやめでっ!!もう降参したでしょっ!?」 ぐにっ!! 「ほにゃぁっ!?」 右の腰骨を親指でグリグリされた。 さわっ 「ひょあっ!?」 お尻を長い爪で撫で上げられた。 「はぁはぁっ!!嘘でしょ…やめてやめてやめて…」 鈴の目から涙が溢れ出す。 鈴は確信していた。 明らかに── ──栗栖一人ではない。 「いやっ!!いやっ!!やめでっ!!いやぁぁぁぁあああああっ!!」 鈴は壊れたように叫んだ。 鈴の真っ暗な視界に、栗栖以外の大人の女たちの姿が浮かび上がる。それを想像するだけで──気が狂いそうだった。 「なんでもするがらっ!!!お願いっ!!お願いしますぅぅっ!!」 無数の足音が、鈴に近づいてくる。 「あの時、帰っておくべきだったね。良い子ならあの時、帰るんだよ。けどお前は帰らなかったね。つまり──」 聞き覚えのない妖艶な声が囁いた。 「──お前は悪い子だ」 四方八方から、大人の手が、指が、爪が伸びてくる。 悍ましい気配が、鈴を襲う。 「やだっ!!やだっ!!もうこちょこちょはっ!!くすぐりはっっ!!それだけはぁぁぁっ!!」 くすぐりへの恐怖に怯えて、縮こまって地面で丸くなっている鈴に、無数の大人の手が触れる。 「いくわよ?」 「覚悟は良い?」 女たちの指関節が折り曲げられ、爪が立てられる。 あるいは、親指がツボを捉える。 「誰か助けっ───」 「こぉちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょー!!!」 大人の女たちのこちょこちょ大合唱と共に、鈴の素肌にこちょこちょ指どもが這い回った。 「ぎぃぁぁぁぁあああああああああああああ!!?あははは!?あははははは!?やめて助けてお願いやめでぇぇぇぇ!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさぃぃっっ!!」 開かれたままの腋の下を爪でワシワシされたり、乳首をカリカリくすぐられたり、脇腹を揉み殺されたり、お尻を爪で撫で回されたり──全身を余すことなくこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ蹂躙される。 死にそうだった。 「やめて欲しいの?お嬢ちゃん」 「私たちにちゃんとお願いしようねぇ」 女たちはケラケラと笑いながら、長い指を操って鈴の弱ぁいところだけをこちょこちょこちょこちょとくすぐり殺していく。 「あへへへへへへへへっ!?へっ!?へははははははははははははははははは!?やめでっっくだざぃっ!!お願いっっ!!しますぅぅぅぅっ!!あははははははははは!?何でもしまずぅぅっ!!!」 プライドと共に、鈴の気の強さの滲んでいたはずの顔面も溶けていく。 身体の至る所から力が抜けて、涙も唾液も鼻水も──オシッコだって垂れ流しながら鈴は甲高い声を張り上げ、狂う。 無数の大人たちに取り囲まれ、こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょとくすぐりリンチを執行される鈴。 彼女は無力に細い脚をバタつかせて悶え続けた。 「腰骨を親指でこぉりこぉり」 「お尻のワレメを爪でカリカリカリカリカリカリカリカリぃ」 「足の裏は土踏まずをこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょぉー!!」 教育という名のこちょこちょリンチ。 大人の女たちは、欲望のままに悪党"鈴"のたった一つの身体を複数名で愉しみ尽くした。 「ぎぃぁぁぁぁああああああああああああっ!!許してくださぃぃっっ!!いひひひ!?いひひひひひ!!?いひひひひはははははははははははははははは!!?」 目を大きく剥いたまま、口角を引き攣らせ、鈴は笑い続けた。 女たちが自分を許すまで。 数時間後。 鈴は、自身の大量のオシッコの溜まりの上に伸びていた。 「はいっチーズ」 栗栖は、ぐっちょぐちょに崩壊した鈴の顔面を写真に収めた。 「悪いことをしたらこれをばら撒くからね」 栗栖は最後にそう言い残し、去っていった。
Comments
ありがとうございます! 本当のくすぐりはここからだ…みたいな展開は燃えるのですが書くのが大変なのでしばらく書いていませんでしたね! 確かに言われてみれば今作はかなり初期作品っぽいかもです! 単発くすぐり作品においては、不良娘は転落するために存在するようなものですからね! これからもどんどん転落してもらいます!!
Kara
2025-01-24 13:17:18 +0000 UTCこれはすごいですね! 耐えられると思ったらまだくすぐりは始まってなくて絶望みたいな展開は初期の作品でよくあったイメージなのであの頃のテイストを感じました。 最初はあんなに生意気な態度だった不良娘が最後には必死に懇願していて良い転落っぷりでした!
(´・ω・`)
2025-01-20 11:39:01 +0000 UTC