SamuKata
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【F/F】次は私の番なんだ

次は私の番なんだ (F/F, FF/F) 天罰なんて、信じない。 鈴香は額に浮く脂汗を拭った。 息をするたび、部屋に満ちたドブ臭い空気が肺に流れ込んでくるのが不愉快だ。 湿った空気がべっとりと肌に吸い付いている。 上はブラトップ一枚、下はホットパンツ一枚でしかも素足なのに、蒸し暑くて仕方がない。 鈴香は、タトゥーまみれの腕を擦る。手のひらが余計に脂っぽくなる。 天罰なんて信じない。 鈴香は、とある組織に属していた。いや、まだかろうじて所属しているのかも知れない。 その組織というのは、決して表の世界では存在できないようなそんな組織だった。 そこで鈴香は、拷問を任されていた。反逆者や違反者、敵対者への拷問だ。 色々な拷問をしてきた。爪削ぎ、水責め、電極地獄、ある時は快楽責めまで。 元々サディスティックな鈴香にとって拷問係の役職は天職だった。 これまで何人も破壊してきた。時には、殺しもして来た。 だから。 鈴香を怨む者は多い。 だから。 こうなったのだろうと思う。 窓もないドブくさいこの密室に閉じ込められるまでの記憶がほとんどない。 でも確か──。 とある巨大宗教関係者を拉致し、拷問したのを覚えている。 もしかすると、それがきっかけか。 いずれにせよ、もう終わりだろう。こうなった以上、組織も鈴香を取り返そうと動くことはないだろうし、第一、ここがどこかも特定出来ていないはずだ。 組織からは捨てられた。 そういうことだろう。 鈴香は息を吐く。 「ねぇ」 どこかで声がした。 「ねぇ!こっち!こっち!」 鈴香が黒ずんだコンクリートに囲まれた部屋を見渡すと、穴が空いているのが見えた。 声はそこから聞こえている。 「お姉さん!良かった!やっと気がついた…!」 鈴香は、立ち上がってその十五センチほどの穴に寄る。 穴の向こうに、女がいた。 黒髪の、まだかなり若い女だが、腕や太ももには鈴香に負けないほどの刺青が刻まれている。 ──なるほど。こいつも一応はこっち側かな。 自分以外にも監禁されている者がいると思っていなかったが、別に不思議な話ではない。 「ねぇお姉さん!一緒にさぁ!ここから出ようよ…ねぇ!?」 小娘は、自分が誰かも名乗らずに早口でそう言った。 「はぁ?」 「お姉さん、ここにいたらヤバいの分かってる?」 それくらいは分かる。 「次は…私の番なんだよ。他の奴らみたいに殺される」 「そうだろうね」 死ぬのは怖くない。殺されるのも、覚悟の上だ。 「なにそれ。冷静なつもり?」 小娘は片眉を吊り上げた。 鈴香は小娘に苛立ちを覚えたが、堪えた。 「お姉さんさぁ…自分の思ったように死ねると思ってる?」 「は?」 「いい?ここに連れて来られた奴はみんな…笑わされながら殺されるんだよ。しかも録画されながらね」 小娘はその和彫まみれの腕を広げた。 「どういうことかな」 鈴香は腕を組んだ。 「私もよく分かんないよ。つーか、なんも分かんない。だけどね聞こえんの。毎晩毎晩…他の部屋から、絶叫みたいなのが…」 小娘は、ごくりと唾を飲んだ。 「よく聞くとその声…笑ってんの。笑わされてんの。ごめんなさいごめんなさいって言いながら、許して許してって言いながら…笑わされてんの。だからね…ようはコチョコチョだよ。コチョコチョ地獄で処刑されんの。ここにいたら」 小娘は目を剥いてじっと鈴香を見た。 「なるほど」 この処刑室は、処刑ついでにマニア向けに動画を撮影、販売をしているというところか。 以前、鈴香も捕えた女をシャブ漬けにして、レズセックスさせる動画を撮影したことがある。そのあとはもちろん、廃人となった女二人を捨てた。 処刑や拷問ムービーを闇サイトに流すのはよくある話だ。 だが、なぜくすぐりの様子を撮影するのか鈴香には分からない。 「くだらないね。くすぐりなんて…それくらい一人でなんとか対処出来るでしょ」 鈴香は、くすぐりは好きではない。でも、忌み嫌うほどでもない。 くすぐりが処刑方法なら──そもそもくすぐりで人が死ぬとは思えないが──こっちも全力で抵抗すれば良いだけの話だ。 「違うって!本当にヤバいから…あいつら…あいつらのコチョコチョは…なんかヤバいんだよ…!!された人みんな死んでる」 小娘は自身のその長い髪をぐしゃりと掴んで顔を歪めた。 「だから…協力してよ…お姉さんもそんな死に方嫌でしょ?それにお姉さん…強そうだし…!」 小娘は突然、小動物のような顔つきになった。 確かにコチョコチョくすぐられて死ぬのは御免だ。もし本当に死ぬのならば…だが。 「それで?どんな考えがあるの」 鈴香が言うと、小娘はパッと顔を明るくした。 「そこの排水溝…!」 小娘は鈴香の奥を指差した。 部屋の真ん中。部屋を二部するように排水溝が流れている。 「排水溝は、他の部屋とも他の部屋とも繋がってんの。だから…私が殺される時、ドアが開くから…ええと…そのタイミングでお姉さんがこっちに来てくれたら二人で戦えるし、開いたドアから逃げられる…!」 「へぇ…」 鈴香は排水溝に目をやる。 そう大きくない排水溝だが、本当に潜り抜けられるのだろうか。 鈴香は細身だが、170cmもある。 どぉん。 突然、小娘の部屋の鉄のドアが鳴った。 小娘の首がドアの方を向く。 「やばいっ!!もう来た…!?嘘でしょ!?なんで…」 かんぬきが外されたような音がして、ドアがゆっくりと開く。 「やばいっ!お姉さん!早く!早くこっち!」 小娘がぺしぺしと壁を叩く。だらだらと冷や汗が顔に浮いている。 鈴香は冷静だった。 相手の数も分からない。どんな奴が来るのかも。 この小娘はおそらく、その辺のチンピラだろう。彫物だけは立派だが、中身は大したことない。 ならば、むしろここは──観察して自分の番が来た時に活かすとしよう。 鈴香はそう決めて、一歩下がった。 「ちょっと!何してんの!?」 「別に…?やるとは言ってないよ」 「はっ!?なんで今更っ…」 小娘の目がギョッと開く。 開いたドアの向こうから、三人の女が入って来た。 一人は、金髪の肌の白い女。爪には黒いマニキュアを塗っている。 もう一人は小柄な女。撮影用のスマートフォンを持っている。 そして最後に入って来たのは、真っ黒いレインコートのようなもので全身を覆った女。褐色の長い脚が覗いている。かなりの長身だ。少なくとも鈴香よりもずっと。 「来たよ」 金髪の女は言って、咥えていた煙草に火をつける。 「ちょっ…ちょっと待って!分かった!分かったから…!」 刺青まみれの小娘は、両手を前に出し、よろよろと奥の壁に背をつけた。 逃げ場などない。 黒いコートの女がぬうっと前に出た。 「コチョコチョさぁ…死ぬほど苦手でさぁ…!ほんとっ…高校の時とか、休み時間に罰ゲームでされて…漏らすまでされてトラウマでぇっ…!!」 小娘は泣きそうになりながら言った。 「カレン。やれ」 金髪が命じると、カレンと呼ばれた女は漆黒のコートを脱ぎ捨てた。 コートの下から露わになったそのボディは、なんだか異様だった。 健康的で艶やかな褐色の肌。筋肉質で細身の肉体。長い手脚、指。 腹筋は異様なくらい割れている。 そのボディからは、尋常ではない暴力性が溢れ出していた。 鈴香はつい、拳を握りしめてしまう。 身長180はあるだろう褐色筋肉質細身のカレンが、大きな手に生え揃った細くて長い指をコチョコチョコチョコチョと蠢かせ、じりじりと小娘に近づいていく。 小娘は、そのコチョコチョと蠢く長い指を怯えた目で見つめていた。 「くそっ!!くそっ!!ふざけんなっっ!!」 小娘が、ドアに向かって走り出した。 「駄目だよ」 金髪の女がそう言うと、カレンがその長い脚を鞭のように振った。 「あぅっ!!」 大きな足が、べちんと小娘の太ももを打ち、小娘は転んだ。 カレンという女は見た目通り、相当な腕前を持っているらしい。 「最悪っ!!くそっ!くそっ!くそっ!!」 小娘は立ち上がろうとするが、太ももへのダメージによってかすぐにべたりと汚い床に崩れ落ちた。 「カレン。ちょっとお仕置き」 金髪女が煙を吐いた。 命令を受け取ったカレンは、うつ伏せに倒れている小娘の胴体ににゅうっと長い両腕を伸ばす。 細くて長い指が、先端がつるりと丸みを帯びたその指先が、小娘の横っ腹のあたりに喰らい付き、コリコリコリコリコリコリコリコリコリコリと筋肉をほぐした。 びくんっと小娘の生白い身体が跳ねる。 「はっ!?ちょっ!?あはははは!!?ちょちょちょっ!!?だっ!?あは!?あははははははははははははははは!!?」 ジタバタと刺青入りの太ももが暴れる。 褐色の指が、横っ腹の筋肉をコチョコチョコリコリほぐす様は、見ているだけでこそばゆくなる。 「みんな受け入れてるんだ。お前も…受け入れないと不公平だろう」 金髪の女が呆れたように言った。 「ぎゃははははははははははははははは!!?ほんとっ!!本当にお願いだからっ!!コチョコチョっ!!コチョコチョだけはぁぁぁっ!!っっははははは!?」 うつ伏せのまま、横っ腹を絶妙なタッチでコチョコチョコチョコチョコリコリコリコリとほぐされている小娘は、必死になって褐色の手を掴もうともがいている。 「こらこら…抵抗しない」 金髪の女が屈み、小娘の両手を掴んで無理やり押さえつけた。 「ちょっ!?あっ!?」 完全に動かなくなった小娘の横っ腹で、カレンの褐色の指がさらに激しく踊る。 コチョコチョコチョコチョ!! コリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリ!!! 「んぉははははははははははははははははははは!!?ちょっ!?だからっ!?あっ!?だめだってっ!!くすぐりっ!!くすぐりぃぃぃぃぃっ!!!」 腕をバタつかせることさえ許されなくなった状態で、横っ腹の神経をコリコリコリコリと揉むように刺激されている。 小娘は、褐色のツルツルした指が横っ腹にグイグイとめり込むたび、ぎゃあぎゃあ喚く。 「カレン。とりあえず…逃げようと思わないように、お灸を据えてやれ」 金髪女の命令が下ると、カレンは無言でこくりと頷く。 そして、横っ腹から手を脇腹に滑らせ、脇腹の表面をすりすりと撫で始めた。 くすぐっているわけではない。まるで、何かを探っているような手つきだが、それでもくすぐりに弱い小娘には堪らないのだろう──いひひとかぎひひとか言いながら腰を振っている。 「見つけた」 カレンがぼそりと告げた次の瞬間──。 脇腹のとある一点にカレンの艶やかな褐色の親指がグチュッと捩じ込まれた。 「くぁぁぁぁぁっ!!?」 小娘が喉を絞るようなけったいな声を上げる。 腹筋に力が入っている。 「ちょっ!?おっ!!?なっ!?あっ!!?」 小娘は口をぱくぱくさせながら声にならない声を漏らす。 恐らくウィークポイントである脇腹の一点を、カレンの親指の先端がしっかりと捉えている。 「ごめんなさいしようか」 金髪女が言って、ぱちんと指を鳴らす。 直後。 カレンの長い親指がグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリ!! クチュクチュクチュクチュクチュクチュ!!っと脇腹のウィークポイントをほじくるようにくすぐった。 「おほほっ!!?おほほほほほほっ!!?ほひゃひゃひゃひゃひゃひゃぁぁぁあああっ!!?ちょっ!!?これっ!?これなっっ!!?何ぃぃぃひひひひひひははははははははははは!!?」 甲高い悲鳴が上がり、和彫まみれの肉体が激しく激しく跳ねる。 喉からげろげろと吐き出すような笑い声が溢れ出している。 グリッグリッと親指が筋肉を押し込み、クチュクチュクチュクチュクチュクチュと指の先端部が神経を擦る音が生々しい。 「きぃぃぁぁああああははははははははははは!?かはっ!?あはっ!?ごめんなさぃっ!!ごめっっ…ごめんなさいごめんなさぃぃぃっ!!っっひひひははははははははははははははははははっ!!?」 他者を威嚇するための彫物をあれだけ入れた小娘が、泣きそうになりながら許しを乞うている。 悔しいだろう。コチョコチョ如きで謝罪を強要されるのは。 だが、たった数秒くすぐられるだけでこうも簡単にプライドを捨てられれものなのか──鈴香には疑問だった。 しかし、カレンの親指がグリグリと脇腹に食い込んでクチュクチュと神経を指圧してくすぐり犯す様は普通のくすぐりではない。 これは、拷問として確立したくすぐりだ。 だから、耐えられないのだろう。ほとんどの人間は。 何度もごめんなさいを連呼したあとも、小娘の脇腹は執拗にグリグリグリグリ、クチュクチュクチュクチュとほじくり犯されていた。 「うへへへへ!!?ふへへへへへへへへへへっ!!?ほへぇぇぇへへへへへへへへへっ!!?かはっ!?ちょっど!?もうっっやめっっ…うへへへへへへはははははははははははは!!?」 執拗に脇腹の弱いところだけを親指でグリグリほじくられた小娘の下半身からは完全に力が抜けている。 ビクビクと腰が震えていた。 「それじゃあ…本番行こっか」 「ほぇっ…!?」 金髪の女の一言で、カレンが強引に小娘が身に纏っていたノースリーブのシャツやパンツを剥ぎ取った。 「コチョコチョ動画に衣服は不要だ」 金髪女はタバコを踏み消し、新しいタバコを咥えた。 「や、やだっ…!!やだやだっっ!!」 刺青まみれの女が、弱々しく這うようにドアに向かう。 「おい」 金髪女が、小娘の黒い髪を掴んだ。 「さっきごめんなさいしたばかりでしょ。どこいくの?」 金髪は、ふう、と煙を小娘の泣きっ面に吹きかけた。 「うぇっ!?けほっ!!」 むせ返る小娘。 その、背後に回っていたカレンが小娘の身体に長い手脚を絡みつかせ、裸締めのように小娘の身体を締め付けた。 「うああっ!!?」 締め付けられた小娘の両腕は腋を晒すように開かれたまま固定されている。 小娘がいくら暴れても、その締め付けはびくともしない。 「すぐに死なれるとつまらないから…今のうちにたっぷり酸素吸っときなよ」 金髪の女は言って、オイルのようなヌルヌルしたものをカレンの手のひらに垂らした。 カレンはそれを両手にクチュクチュと塗り込む。 無防備に開いたままの腋の下に、カレンのくすぐりに長けたヌルヌルとテカる褐色の長い指がワキワキウニョウニョと蠢きながら迫る。 「やだっ…ヤダヤダ…無理だってぇっ!!ほんとっ!!なんでもするからっ!!悪いことしたのは謝るからぁぁっ!!」 コチョコチョが心底苦手でトラウマだと語っていた小娘に取ってみれば、くすぐりで人を殺めることのできるカレンの指など処刑器具に等しいのだろう。 処刑器具がコチョコチョと迫ってくるその恐怖で、小娘は顔を崩壊させていた。 「薬の持ち逃げも…死体埋めたのもっ…なんとかして埋め合わせするからっっ!!コチョコチョはっ…もうコチョコチョはぁぁぁっ!!助けてぇっ!!」 「さっさと笑え」 見苦しいまでに慈悲を乞う小娘の叫びを無視し、金髪女は指を鳴らす。 くすぐり処刑執行の合図だ。 コチョコチョと蠢いていたヌルヌルテカテカの長い指が一瞬、ぴたり、止まる。 そして次の瞬間──勢い良く腋の下に喰らい付き、コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!!っと表皮を掻き回した。 「ぎゃぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああ!!?ぎゃはっ!!?ぎゃははは!?はははははははははははははははは!?ワキっ!!ワキっ!!ワキはぁぁぁぁぁぁぁあ!!」 小娘は壊れたように叫び、首が取れるほど激しく頭を振り回した。 黒い髪が乱れる。 無力なまま開かれた腋の下を、オイリーな褐色のくすぐり指が容赦なくコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョと捕食している。 「あへへへへへへへっ!!?ひぃぃぃひひひひひひひははははははははははははははははははははははははははは!!?くすぐっだぃっ!!くすぐっだぃぃぃっ!!!もうやめでっっ!!やめぇぇぇぇっ!!!」 じゃれあいのくすぐりからは遠く離れた人を死に至らしめるためのくすぐり。それは、対象者から確実に生命力をコチョコチョと削り取っていく。 背後から小娘を締め付けているカレンの長い脚は、小娘の股を開くように固定しており、これにより小娘はほとんど暴れることができなくなっている。 無抵抗のまま、ただひたすらコチョコチョ刺激を注がれるのはかなりキツイだろうと鈴香も思う。 いくら小娘が騒いでも、喚いても、泣き叫んでも、カレンは心無き機械のように冷徹に細長い指を操り、腋の下を爪の先でコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョと処していく。 「ぶえへへへへへへへへへへへへっっ!!?もういいっっ!!いいからぁぁぁぁぁぁっっ!!!あははははははははは!!?けほっ!!?許してっっ!!ゆるひへぇぇぇぇぇっ!!!」 すっかり弛緩した目元から涙を、口からは唾液を垂らしながら小娘は無様に鳴く。 小娘はもう、生きることを諦めているだろう。 だが、そんな小娘に最後のチャンスが訪れた。 ほんの一瞬、締め付けが弛んだのだ。 その隙に小娘は狭い排水溝に転がり込んだ。 小娘は目を剥いた必死の形相で排水溝に身を埋め、鈴香のいる部屋に向かって這うように泳ぎ始めた。 「そんなにそこが好きなんだ。じゃあ…」 金髪の女は冷静に言って、小娘の足首を掴んで引っ張り上げる。 「んぶっ!?」 「ずっとそこにいると良いよ。水の中なら…足はいらないね?」 金髪の女は足の裏に黒い爪の先をそっと添えた。 小娘の身体がびくりと動く。 だが、狭い排水溝ではまともに身動きを取ることさえできない。 不味いことをした。 今になってそう後悔しているのだろう。 だがもう遅い。きっと──この小娘は惨いくすぐり処刑に処される。 無抵抗のまま、足の裏をコチョコチョされるなんて想像もしたくない。 「待っで──!!」 小娘が顔を上げる。 「ほら、コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ〜」 金髪の女の黒く長い爪が、カリカリカリカリ!!っと足の裏の表皮を引っ掻き、コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!っと素早く神経を掻きむしる。 「ひゃっ!!?うははははははははははははは!!?ちょっ!?足っっ!!!?足はダメぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!っっへへへへへへははははははははははは!!?」 狭い排水溝の中で、ドブ水を散らし、身を捩りながら小娘が顔を上げる。 すると、カレンが小娘の頭を抑え、ドブ水に沈めた。 「うぶぶっっ!!?」 その状態で、金髪の女はさらにムゴイことをする。 足の裏の土踏まずに、黒い爪の先を這わせ──コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョと執拗に引っ掻いたのだ。 「おぼぼっっ!!?んぉぉぉほほほほほほほほほほほほほっっ!!?ごぼっ!!?こほっっ!!?おおおおおおおほほほほほほほほほほほほっっ!!?」 ぼこぼこと泡を立てながら、刺青まみれの裸体が狭い排水溝で揺れている。 金髪の女は、母指球のところを爪の先で細かくコチョコチョしたり、指と指の間をこね回したり、土踏まずを爪で削ぐようにくすぐったり──あらゆるこそばし方で、小娘の足の裏を破壊していく。 「おほほほほほほほっ!!?あぇっっ!!?やぇぇぇっっ!!!おほほほほほほほほほほほほ!!!ごぼっっ!!?」 くねくねと苦しげに足指が暴れている。 執拗に黒い爪でコチョコチョされ続けた足の裏の色は赤黒く変色し始めていた。 「それじゃあ…トドメ…させてやって」 金髪の女が告げると、カレンは、ぷりんと突き出されている小娘の生白い尻にオイルをたっぷりとぶっかけた。 とろとろとオイルを垂らされたお尻は瞬く間にヌルヌルと光沢を帯び、不気味み生白く照り輝いていた。 そのぬるぬるとしたお尻に、金髪の女の黒い爪の先がすぅっと迫る。 こちょっ。こちょっ。こちょっ。 宙をくすぐるように蠢きながら。 「ぷはっ!!!やめぇっ…!!もうやめっっ…何でもするからっ!!何でもぉっ!!うぶっ!!?」 必死にドブから顔を上げた小娘の頭は、カレンによってまた沈められる。 崩れ切ったカレンの顔が黒い液体の中に沈んだ直後──。 黒く艶々とした爪の先が、臀部をゾワゾワゾワゾワと撫で回した。 「うぶぶっ!!?ぶほほほほほほっ!!?」 苦しげな泡ぶくがドブに立つ。 遠くから見ていても、臀部にゾクゾクと鳥肌が立っているのが分かる。 尻がびくびくと震えている。 金髪女がぞあぞあと爪の先で滑らかに尻を撫で回すたび、ミゾの中の刺青小娘の身体がビクビクぷりぷり揺れる。 ピタリ。 女の指が止まる。 女は、指の関節をガシリと折り曲げ、黒い爪の先をお尻のヌルヌルとした表皮に突き立てた。 「んんっっ!!?んぉぉぉぉっ!!?」 突き立てられた爪の先から猛烈な死の気配を感じたのだろう──排水溝の中の小娘は喚き始めた。 無様だ。 哀れだ。 顔をドブに沈められ、突き出された尻を振って懇願するなど──。 「このビデオの最大の見せ場だよ…頑張れ」 ワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャ!! コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!! 「おぼぼっ!!?んぉぉぉほほほほほほほほほほほほほほほほっっ!!?ぉぉぉおおおおおおおおおおおお!!!?おほほっ!!?おほっ!!?ほほほほほほほぁぁぁぁぁあああっ!!?」 金髪女の長い指が蜘蛛のようにこちょこちょこちょこちょと縦横無尽に尻の上を這い回る。 ドブの中の小娘の悲痛な声が、ドブを貫通して部屋中に響く。 ワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャ!! コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!! 「おぼぼぼぼっ!!?おぼっ!!?おおおおおほほほほほほほほほっっ!!?ごほっっ!!?ぉぉぉぉぉおおおほほほほほほっっ!!?ごぼっ!?」 ドブを飛び散らせながら、小娘のケツが暴れている。 ぬるぬるとした表皮に、黒い爪がこちょこちょワシャワシャと這い回り、くすぐり痕を刻んでいく。 ワシャワシャワシャワシャワシャワシャ!! こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!! 「ぉほほほほほほほっ!!?ぉっっ!!?やぇぇっっ!!!やぇでぇぇぇっっ!!!ぉぉぉおおおおほほほほほほほほほほほ!!?」 「クライマックスだよ」 金髪女がピンと人差し指を立てる。 黒い爪の先がぎらりと光る。 人差し指は尾てい骨のあたりに狙いを定め、そこを人差し指の爪の先で、カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ!! コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョと細かな動きで引っ掻いた。 「ぼっっ!!?おおおおおおおおおおおおおっっ!!?おぼぼっっ!!?おぼぼぼっっ!!?おおおおおおおおおおおっっっ!!?」 甲高くてはち切れそうな叫びが鈴香の鼓膜を揺らす。 カリカリこちょこちょと尾てい骨のあたりを引っ掻くようなくすぐりは、動きは小さいが与えているくすぐったさはこれまでで最も──濃厚なようだった。 「おぼぼぼぼっっ!!?ぉぉぉおおおお!!!?おほほほほほほほっっ!!?ごほっ!!?たすげっっ!!?ぁぁぁぁぁあああああ!!!」 鈴香は自分の部屋の排水溝に目をやった。 隣の部屋──まさに刺青小娘の処刑が行われている部屋の排水溝から唾液や鼻水や尿の混じった汚水が流れて来ている。 次は鈴香の番だ。 あんな死に方は御免だ。 そう思うと、居ても立っても居られなかった。 鈴香は、小娘の汚水で満たされた排水溝に身を沈めた。 隣の部屋のドアは開いている。 逃げるなら、今しかない。 鈴香は意を決してドブに潜り、隣の部屋まで一息に進んだ。 とろみのあるドブを掻き分けるように、前へ、前へ。 隣の部屋との距離は近いはずなのに、ドブを泳ぐ時間がとても長く感じた。 早く。早く。早く。 鈴香は顔を上げた。 ドブの最悪な香りが鼻腔に飛び込んでくる。 嗚咽している暇もなく、鈴香が排水溝から上がろうとすると──。 「なにしてんの」 真っ黒い髪の女が、死人のような三白眼で鈴香を見つめていた。 女の妙にヌメリを帯びた白い手が、鈴香のドブまみれの髪をがしっと掴んだ。 「まさか…楽に死ねると思ってないでしょ?」 女は、甘いタバコの香りと共にそう言った。 ◯ 天罰はある。 間違いなく。 今はそう思う。 天罰が存在しないのならば、鈴香がこんな苦しみを味わうことなどない。 連れ戻された独房の中で、鈴香は転がされている。 両腕を後ろで縛られ、足首もキュッとまとめるように括られ──転がされている。 流れる汗が、唾液が、堪らなく堪らなく───痒い。 「コチョコチョして欲しい?」 数時間前。自身を拷問マニアと語ったあの三白眼の女はそう言った。 ──ふざけるな。 鈴香はそう返した。 まさか、あんな不気味なクリームを全身にたっぷりと塗り込まれるなんて思ってもいなかったから。 バターのようなそれは、痒みを激増させるクリーム。 奴はそれをたっぷり…足指の間に至るまで丁寧に塗り込んだ。 「掻き掻きして欲しかったらいつでも叫んでね」 そいつは、指をこちょこちょこちょこちょ蠢かせながらそう告げて独房を出た。 それからずっと…鈴香は喉を絞るような叫びを漏らし続けている。 生憎、床にはツルツルの板が敷かれており、擦り付けて痒みを解消することは出来ない。 鈴香の肉体にじわじわと痒みが染み込んでは溜まっていく。 ドクドクと心拍数が上がっていき、妙な汗がふつふつと溢れるたび、それが皮膚を滑って──また新たな痒みが発生する。 掻いてくれと叫ぼうものなら──鈴香は処される。 三白眼のあの手つきからして、掻く=コチョコチョだ。 つまり、掻いてくれと頼むのは、こちょこちょしてくれと頼むのと同義である。 やつらは、鈴香に自分からくすぐるよう懇願させてからくすぐり殺すつもりなのだろう。 叫ぶこと。それ以外に痒みを誤魔化す術はない。 叫びによる誤魔化しももう効かない。 全身が痒みに浸されて、気が狂いそうだった。 このまま狂い死ぬか、それとも──ひとまず奴を呼んで好きにくすぐらせて足掻いてみるか。 ──そっちの方が、狂うよりマシか。 そうと決めたが早いか、鈴香は叫んだ。 ──掻いてくれ!!掻きむしってくれぇっ!! その言葉を待っていたかのようにすぐにドアが開いた。 「よく言えたね」 三白眼の女が立っていた。 「このお姉ちゃんが全身を掻いて欲しいらしいよ?」 三白眼は誰かに言って、振り向いた。 女の後ろに──何人もの影が見えた。 影──十人ほどの女子大生くらいの若造たちだ。 「遠慮はいらないよ。たっぷり…全身に爪や指を這わせてあげると良い」 女子大生たちは細くて長くて器用そうな指をこちょこちょ踊らせながら、ゆっくりと鈴香に近づいて来る。 「ま、待てっ!!うぅっ!?は、話がっ…」 まさかこんな大人数でくすぐられるとは──。 鈴香は必死に暴れる。だが、両手足を縛られた鈴香に出来るのは、芋虫のようにウネウネうねることくらいだ。 死刑執行人である女子大生どもは愉しげにその悍ましき爪の先を、クリームたっぷりの鈴香の素肌に近づけてきた。 乳白色。ブラック。グレー。淡いブルー。真っ青。グリーン。イエロー。色とりどりのカラフルな爪が、処刑器具が、鈴香のぬるぬるの肌に吸い付いた。 「ふあああっ!!?」 硬くてツルツルとした爪の先が触れ、待ち侘びていたはずの刺激が── ──訪れなかった。 こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!!! 「ああっ!!?いひひっ!?ちょっ!!?おおっ!!?っっっ!!!っっははははははは!?へへへっ!?ちょっ!?これっ!?うへへへへへへへへへへぇぇぇっ!!?」 痒みを発散してくれるほどの刺激ではない。しかしそれでいて、くすぐったさだけはしっかりと刻んでくるそんな悪魔のような刺激が鈴香の全身を襲う。 まだ痒い。痒い。痒い。 のに。 くすぐったくて堪らない。 女子大生どもは、その柔らかな指をふわふわこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょと滑らかに踊らせ、爪の先でジワジワとくすぐったさを注いでくる。 「うひひひひっ!!?ぎひひひひひ!!?ぐひぃぃぃぃひひひひ!!?ぐふふふふふはははははははははははは!!?掻いてっ!!もっとぉっ!!もっと強くぅぅっ!!!」 自分よりも遥かに年下の女どもに懇願するのはプライドが砕け散る思いであったが、そんなことは気にしていられない。 この女たちの、くすぐったさのみを与えてくる"掻き"から解放されないと、狂って死んでしまう。 「もっと強くだってさ。お望み通りしてあげな」 三白眼が言うと、女子大生どもは一斉に鈴香の腋の下や胸、背面、腰、腹部、お尻、足の裏、腿裏なんかに爪を突き立てた。 「ひゃっっ!!?ち、違っ───」 コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!! 女子大生たちのくすぐり爪が一斉に細かく素早く表皮と神経とを掻きむしる。 「ぶはっ!!?はっ!!?うは!?ははははははははははははは!?ちょっ!?おっ!!?はははははははははははは!!?くるじっ!!?くるっっっ苦しぃぃっ!!?っっひひはははははははははははーっ!!?」 掻く要素など一切ない"完全なるくすぐり"だけが鈴香の全身に注入される。 鈴香の身体が、陸に上げられた魚のようにびちびちと情けなく跳ねる。 鈴香は長い指を曲げたり、伸ばしたりして必死にくすぐったさを外部に発散しようとするが、まるで意味がない。 コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!! 「うわははははははははははははははははは!!?ひひひひっ!!?ひぎぃぃぃぃひひひひひひひはははははははははははは!!?死ぬっ!!死ぬっ!!死ぬぅぅぅっ!!!」 くすぐったさと共に、痒みも蓄積されていく。 本当に、死ぬ。 鈴香が本気で思った時──。 「さて…醜態晒して死のうか」 三白眼の女が鈴香の腰を跨ぐようにして屈み込み。 にゅうっと腰のあたりに手を伸ばす。 そして。 そのヌメヌメした生白い手の指先を鈴香の骨盤の窪んだところに当てた。 鈴香はひぃと声を上げた。 骨盤の窪みなどくすぐられたことはない。ないが──触られただけで分かる。ここは、絶対にこちょばされてはならない部位だと。 「や、やめっっ──」 「ここかな」 三白眼の女がぼそりと告げた直後、 グリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリ!! グチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュ!!っと生白い指が骨盤のくぼみの奥に潜むくすぐったい神経の塊をほじくるように指圧した。 「はっ!!?うわぁぁぁぁぁぁああああははははははははははははははははは!!?うわは!?ひゃっ!!?ひぃぁぁぁぁぁあああああああああああああああああ!!?」 全身の力が抜け、オシッコがどぼどぼと溢れ出す。 鈴香の細い身体が、腰を浮かせたまま硬直する。 ドバドバと、骨盤のツボに致死量のくすぐったさが注がれていく。 「来世では良い子になるんだよ?」 三白眼はさらにその長い指を骨盤のツボに捩じ込み、トドメだと言わんばかりにグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリ!!!っとほじくり回した。 「くぁぁぁぁぁぁああああああああああっ!?あっ!!?あっ!!?あああああああああははははははははははははははは!!?ぎぃぁぁぁぁぁあああははははははははははは!!?」 無理やりに注がれるその死のくすぐったさは、既に痒みとくすぐったさで限界を迎えていた鈴香の心身には強過ぎる刺激であった。 鈴香は大きく目を剥き、口角を不気味なほどに吊り上げ、舌をベロンと垂らしそして──糸の切れた人形のように崩れ落ちた。 大量の尿の溜まりの上で、極悪人は息絶えた。


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