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シニンノカゲ:3章part2

2. 黒い御札 「なるほど」 退魔師"八田水羽(はったみずは)"は多分もう百回目くらいの"なるほど"を言った。 長めのボブカットはシルバーアッシュに染められ、耳には可愛いドクロやホネ、ハートのピアスがキラキラと光っている。 「もう何が何だか分からないというか…何をするべきかも分からなくて」 羅那はマフラーに顎をうずめる。 吐く息が白い。 学校からここまでバスと徒歩で来たから、しばらくは身体が温まっていたが、そろそろ体温も下がってきた。 「なるほど」 水羽はまたそう言った。 水羽は、ここ鈴湖神社(りんごじんじゃ)唯一の退魔師にして18歳の現役女子高生でもある。 境内はよく冷えているというのに、水羽は制服姿で短くしたスカートをはいたままだ。 羅那は水羽に全てを話した。 旧校舎に立ち入ると決めた日から起きた全てを──。 「水羽さん、姫崎学園について何か知りませんか?旧校舎で何が起きたとか…」 羅那はぽわぽわと白い息を吐きながら言った。 「うーん…ごめん。知ってたら良かったんだけど…私、あの辺り詳しくなくてさ。こういうところがダメなんだろうなぁ」 水羽はぶつくさと言いながらへにゃりと萎れた。 「でも。安心して!」 水羽が急に背筋を伸ばした。水羽は羅那より少し背が高い。 「絶対になんとかしてみせるから!まずはさ…羅那ちゃんたちの中の誰かが怪異化してるかもって話だけど…実際に見てみれば誰が怪異なのか見抜けると思う!」 水羽は自分の大きな瞳を指差した。 やはり、退魔師なら怪異と生者を見分けることがより正確に出来るようだ。 だが──。 「水羽さん。もし…誰が怪異なのか分かったとして…そのあとは…やっぱり、退魔を…」 羅那は当たり前のことを聞いた。 「まぁ…そうなるね」 水羽は少し言いにくそうに言った。 怪異がいれば退魔する。 当たり前のことだ。 でも──いつもの退魔とは訳が違う。 いつも接する怪異は、初めて触れた時から既に死者である。 生前のことは、情報を元に想像する他にない。 だが、今回の怪異は羅那にとって知らない存在ではない。 生きている時から知っている人。それなりに共に多くの時間を過ごしてきた人。 その人を退魔するということ。それはつまり──あの中の誰かをこの世から追い出すということ。 生者と変わらぬ振る舞いをしている"誰か"を。 首無しの怪異が戸山の失踪に絡んでいる可能性が高い以上は、何もしないわけにもいかない。 「あの…これ見てもらえますか」 羅那はリュックから今朝の手紙を取り出した。 古いノートの一部でも破ったのだろう湿った手紙──。 水羽はそれを受け取り、記された赤い文字を見るなり気難しい顔をした。 「これが例の鬼界文字?うわぁ…私こんなの読めないよ。羅那ちゃん凄いね」 「いえ…。水羽さん、その手紙から何か感じないですか?」 この手紙を書いた"何か"の気配とか──。 「うーん…」 水羽は首を捻って目を細め、手紙を睨んだ。 「なんていうかこう…悪いものは感じないかなぁ」 水羽は手紙を空にかざしてみたり、ぴらぴらと振ったりした。 「でも珍しいよね…死者が文字でメッセージを伝えてくるってさ」 水羽は羅那に手紙を返した。 「そうですよね…」 羅那は手紙を受け取り、リュックに仕舞う。 「とりあえず…羅那ちゃんのお友達に会わせて。そこで…チェックしてみるから。それから旧校舎にも行ってみなきゃね!諸悪の根源がいるなら…そいつを叩いちゃうのがやっぱり一番早いから」 水羽は元気よく言って、親指を突き立てた。 「ありがとうございます。旧校舎には…私も行きます」 「えっ…!?いやいや羅那ちゃんは行かなくてよいよ!?危ないし…っていうか校則違反なんだよね?」 水羽は両手をぶんぶん横に振った。 「違反です。でも…こうなったのは自分のせいだし…それに、実際に旧校舎に入った経験がある人間が同行した方が調査もスムーズに運ぶと思うんです」 正直、あそこにいくのは気が進まない。 いつもは湧き立つ好奇心も今回ばかりは干上がりかけている。 それでも行かねばならない。旧校舎に潜む"何か"を知るために。 羅那たちを蝕む"何か"と向き合うために。 「そっか…。分かった。じゃあ最初の一回だけお願いしようかな。ただし、危険なことがあったら即…撤退してもらうよ」 水羽は、制服の上に羽織っている黒いジャケットのポケットに手を突っ込んだ。 ◯ ※ 仕方がなかったんだ。 あの夜。あの瞬間。 きっと、誰かが死ぬことは決まっていた。 少なくとも一人は。 でもそれが、あの人ではいけない。 あの人だけは──。 もし、あの人が死んでいたら──私たちはきっととっくに破滅している。 それに、あの人が死んでいたら、あのほんの一瞬だったけどとても幸せな時間も存在していなかったのだ。そう思うと、恐ろしくなる。 私を恨めば良い。 だけど、私はそんなので屈しない。 生者より強い死者などいないのだから。 気が済むまで恨み続ければ良い。 私を。あの得体の知れない"何か"を。あの日、あそこへ行こうと言ったあいつを。 ※ ──12月10日── この日は土曜日だった。 羅那たちは高校最寄りの黒谷駅そばの喫茶店に集まっていた。 羅那たちがこうして休日に集まるのは、珍しいことだった。 愛維たち皆に声を掛けるのにかなり苦労した。勿論、SNSを使って呼び掛けるだけで良いのだが、貴重な休日にわざわざ招集をかけるのは言葉選びに気を遣うのだ。 愛維ならばたった一言で皆が集まるのだが──。 羅那は愛維の女王としての凄さを少しだけ実感したのだった。 「愛維。大丈夫だったの?」 叶夢がテーブルの中央に置いてあるでっかいパフェからウェハースを抜き取った。 「うん。まぁ何とか平気。羅那が助けてくれたから」 愛維は、ねー、と言って隣の羅那に笑顔を向けた。 「私って言うか…乃恵ちゃんかな」 羅那はちらりと隣の乃恵を見たが、乃恵は無言のままパフェにスプーンを突き刺した。 乃恵は今日、やけに静かな気がする。いつも愛維ほど口数が多いわけではないから違いはない気もするが──今日は何だか顔色も悪いように思えた。 これからのことを考えるとデッカいパフェを食べる気にもならず、羅那は店内を見渡した。 タバコ臭い喫茶店だ。店内には眠くなるようなクラシック音楽が流れている。 羅那たちは喫茶店の端っこのソファのある席に固まっていた。 窓際の年季の入ったソファに愛維、羅那、乃恵が座り、その向かいに叶夢、澪と歌巴が座っている。 もうすぐ、水羽が来る。 「ねぇ…みんなあの話聞いた?」 澪が少し俯きながら、視線だけを上げて口を開いた。 「何の話?」 愛維が目を大きく開く。 「一組の…"宮田さん"の話」 「宮田?あー…名簿が私の一個後ろの子…」 羅那は知らなかったが、どうやら同じクラスの愛維は知っているようだった。 「その人さ…昨日から帰ってないって」 胸がずきんと痛む。 心臓のあたりから、冷たくてどろどろとした血がじわっと全身に広がるのを感じた。 「一年の時のクラスのグループチャットに今朝、連絡が回って来たんだ。宮田さんも一緒だったから」 「澪ちゃん。それって…」 羅那は全身を巡る冷たく厭な血が、指先までもを冷やす感覚を堪えながら尋いた。 「あの…首無しが関わってるかは…まだ…」 澪は羅那から目を逸らし、小さく首を横に振った。 「そっか…」 関わってると考える方が良いだろう。そんな気がする。 羅那が"首無しに関する情報"を共有している乃恵と叶夢を見ると、二人の視線は既に羅那に向いていた。 「まぁ今いろいろ考えても仕方ないじゃん。あとは退魔師さんがなんとか──」 愛維が言ってソファに深く座り直した時、からんからんとベルが鳴った。 よく目立つあのシルバーアッシュの頭がくすんだ店内に入ってきた。 彼女──水羽は羅那たちを見つけると陽気に手を振った。 「へぇーあの人が退魔師…?可愛い」 愛維が水羽を見てぽかんと口を開けた。 「初めまして。鈴湖神社の八田水羽です」 水羽はにこやかに自己紹介を終えると、羅那たちの顔に巡に視線を走らせた。 水羽の目つきが険しくなる。 「それじゃあ…ちょっと色々…お話聞かせてね」 水羽は言って少しだけ口角を上げると、机に手をついた。 羅那たちは水羽に全ての情報を共有した。 と言っても、情報のほとんどは羅那の口から既に伝えてある。 この会議の本当の目的は、この中の誰が首無しの怪異なのかを水羽が見極めることだ。 ◯ 八田水羽はまるで初めて聞くみたいな顔をしながら、既に羅那から伝えられている情報を耳に入れている。 目の前には六人の少女たち。 なるほど。 水羽は心の中で頷く。 この少女たちは"そういうグループ"なのか。 なるほど。 羅那から聞いていた話だけでは羅那の属するこのグループとやらがどのような性質のグループなのかピンと来なかった──というより、羅那から説明がなかったので分からなかったのだが──。 どうやら、この六人は学校でも相当な地位に属するグループらしい。 六人とも顔のタイプは様々だが、共通してまず、顔が整っている。 誰でもウェルカムなグループではないだろう。 きっとこのグループに入るにはまず、高めに設定されている顔面偏差値を超えてくる必要があるように思う。 そしてもう一つの条件は、リーダーに気に入られること。 ざっと見た感じ──。 リーダーはショートヘアの少女──松山愛維だろう。 実際どうなのかは知らないがハーフっぽい目鼻立ちがはっきりした顔立ち。白い肌。 彼女も当然美人だ。 だが、彼女から醸し出されている美には棘がある──ように思う。 だからリーダーなのだろう──と思う。 愛維は、水羽が話すたび愛想よく笑みを浮かべ、相槌を打ってくれるが、本心で水羽を快く思っているようには見えない。 愛維と共に、羅那を挟むようにして座っているのが鉢上乃恵。 六人の中で一番、背が高い。 多分、この中で男子人気が一番高いのはこの子だろうなと水羽はそう思った。 美人なのに、乃恵には人を寄せ付けない棘がない。 ただ、表情が読みづらい。 だからちょっと、奥が見えない。 他の少女たちと比べて顔色が悪い気もした。と言っても、普段の顔色を知らないからなんとも言えない。 水羽は少女たちと話しながら、次に愛維と乃恵に挟まれた羅那を観察した。 彼女はここ三ヶ月でこのグループに属することになったそうだ。 元は、こんなギラギラとしたグループとは反対の世界で生きていたという。 羅那は確かに居心地が悪そうと言うか、窮屈そうにも見えるが、それにしては堂々としているように見えた。 単に姿勢が良いからそう見えただけかも知れないが。 彼女が首無しになっている可能性も──なくはない。 水羽は西原叶夢に目をチラリと向けた。 何気なく目を向けたつもりだったが、叶夢は水羽の視線に気づいたようで、水羽は慌てて目を逸らした。 叶夢は大人びている。 羅那から聞いていた通りの印象だ。 冷静で、しっかりと水羽の話を聞きながら水羽が聞きにくいことも、代わりに他の少女たちに聞いてくれている。 冷静だからそういった立ち回りも出来るのだろう。 この少女が首無しなら…ここまで理性的な行動が出来るだろうか。 水羽は心の中でうーんと首を傾げ、次に笹木澪を見た。 彼女は成績優秀らしい。見るからに物静かで大人しそうだ。 水羽がこのテーブルに来てからずっと、少し俯き気味で隣の歌巴と肩を寄せている。仲が良いのだろう。 叶夢とはよく目が合いそうになったが、澪とは目が合わない。不自然なほどに。 思うに、水羽と目を合わせたくないのだろう。 彼女からすると得体の知れない退魔師とかいう変な人種なんて警戒するべき対象だろう。 澪はきっと怯えている。 当然だ。こんな状況、怯えないわけがない。 むしろ、羅那が冷静過ぎるくらいだ。 ──まぁ羅那ちゃんは流石に慣れもあるか。 水羽がじぃっと澪を見ていると、ふと澪と目があった。 ほんの一瞬。 ようやく目があった。 なのに、水羽は目を逸らしてしまった。 ──今のは。 水羽は、一瞬だけ見た澪の瞳に、ほんの少し熱い。熱い、怒りのようなものを感じた。 何かに怒っているのか。 誰かに? まさか──。 水羽は、澪の首をよく観察する。 だが、特に異変はない。 だけど。 確かに感じる。怒りと、恐怖。 誰に、何に怒っている?何を恐れている? 肩を寄せている行動からして、隣の滝歌巴にではないだろう。 水羽は歌巴に視線を移す。 艶々とした黒髪の細身の、絵に描いたような美少女。 少女はずっと背を丸めている。 このグループでは肩身が狭いのだろうか。 それにしても、新入りの羅那よりも居心地が悪そうに見える。 歌巴の目からは──怯えのみが感じられた。 少女たちをざっと観察してみたが、妙な気配はない。 ──不味いなぁ。 何も感じないから、それはそれで良いはずなのだが──。 分かったことが特に何もないというのでは、羅那にガッカリされるだろう。 水羽が一人でげんなりしていると、小刻みなバイブがテーブルを揺らした。 歌巴の前に置かれたスマートフォンが震えていた。 誰かからの着信らしい。 全員の視線がスマートフォンに向けられる。 歌巴はスマートフォンに触れるか触れないかのところで指を止め、電話に出るかどうか迷っていた。 ──どうぞ。 水羽がそう言おうとした時だった。 「歌巴」 愛維が一言、彼女の名前を呼んだ。 いや、単に呼んだというより──。 歌巴はびくりと肩を上げ、迷うことなく着信を切った。 「ごめん…」 歌巴がしょんぼりと眉を下げ、さらに背を丸めた。 「そんな顔しないでよ。怒ってるわけじゃないし。私が悪いみたいじゃん」 愛維は歯を見せ、ニコニコと笑いながらそう言った。 羅那は苦笑いを浮かべた。 乃恵は我関せずと言ったように頬杖をつく。 叶夢は愛維や歌巴を気遣う様子も見せずにじっと遠くを見つめていた。 水羽はなんだか、胃が痛くなりそうだった。 なるほど。 どうやら、というかやはり、このグループも一枚岩ではないらしい。 どんな人間でも、三人以上の集団になれば色々な問題は出てくるからそれは珍しいことではないのだろう。 特に、こういうグループは。 ──関係ないな。 今はそんなことは関係ない。 彼女たちを蝕む問題を解決しないといけない。 こうなったら最終手段だ。 水羽はバッグから、薄い長方形の桐箱を取り出した。 蓋を開け、中に収められていた一枚の紙を抜く。 「これ?お札(おふだ)ですか?」 愛維が目を凝らすようにお札を見た。怖いくらい愛想の良い笑みを浮かべている。 「そうそう。みんなちょっと色々…呪いに蝕まれてるみたいだし、これに触ってもらって少しでも浄化出来たらって…」 でまかせだ。 確かにお札には悪霊悪鬼を退ける効果がある。 でも、呪いを完全に解くような効果はない。 ──呪いに対抗するには、思い込みもかなり大事だしな。 水羽は自分にそう言い聞かせ、人差し指と中指で挟んだお札をテーブルの中央に差し出した。 「これに一斉に触ってもらって良い?」 水羽が言うと、少女たちは顔を見合わせ、それから頷いた。 この中で、この水羽の行動の真の狙いを理解しているのはきっと、羅那だけだ。 少女たちが恐る恐る手を伸ばす。 六つの手がお札を取り囲み、指先がお札を摘んだ。 瞬間──。 何かが割れるような音がした。 陶器とか、硝子とかそういうもの──。 素早く、何かを打つ音がする。 足音か。 それが、迫ってくる。 何かが。 何かが来る。 お札を挟む指に汗が滲む。 ひゅんと空を切る音がする。 鼓膜が震えるほどの甲高い音が響いた。 闇を何かが飛んでいる。 頭部を失った胴体がぼうっと立っている。 自分が何をされたのか、何を失ったのか、それはきっと理解していない。 血生臭い雨が視界を埋め尽くす。 何これ──。 脳内に流れ込んできた悍ましいビジョンに水羽はただ呆然としていた。 「わっ!」 歌巴が小さく悲鳴を上げ、手を引っ込めた。 それに驚いて澪が、次に愛維がお札から手を離す。 「水羽さんっ…!これっ…」 羅那がお札を見つめたまま水羽の名を呼んだ。 その声でようやく水羽は現実に引き戻された。 でも、その現実の光景さえ、水羽には信じがたいものだった。 水羽が指で挟んでいるそのお札。 それは既に紙片となっていた。 ちりちりと音を立て、どす黒い焦げがお札を侵食し、燒(や)いていた。 やがてお札は、塵となってテーブルの上に散った。 なるほど。 ──やばい。 「これ…早急になんとかしたほうが良いやつかもね…」 水羽は汗を拭い、指に残った塵を見つめた。 ◯ 今からすぐにでも旧校舎へ行ったほうが良い。 水羽の提案で羅那たちは旧校舎へ向かっていた。 羅那は水羽と二人で先頭を歩く。すぐ後ろで愛維が叶夢と話している。そして、その後ろを乃恵が無言で歩いている。 澪と歌巴は、乃恵と少し距離を空けた一番後ろにいた。 「どうでしたか」 羅那は後ろに聞こえないように小さな声で聞いた。 水羽は苦しげに目を閉じた。 「結論から言うと…私は誰からも何も感じなかった…ごめんねポンコツで」 水羽はため息をついた。 「あ、いえ。大丈夫です。分からないなら仕方ないです。簡単なことじゃないと思うので…」 本当にそう思う。 夏の呪詛事件でも、とある怪異が生者に擬態していた。 羅那や、心霊に精通した手練れたちでも正体を見破れなかった。 ならば、怪異の擬態を見破るのは相当難しいのかも知れない。 羅那の古い友人に相手の心を覗く力を持つ者がいる。彼女ならば誰が死者であるかを見抜けるだろうか。 そんなことも考えたが、彼女は呪詛事件をキッカケにその力から距離を置いている。 この事件に巻き込むのは酷だ。 ──やっぱり、本当は誰も死んでいないのかも。 また、そんな考えがよぎった。 それならば、そのほうが良い。 絶対に、良い。 羅那はそう思いたい。 学校に現れ戸山を連れ去ったという首無しの怪異も何かの偶然であって欲しい。 羅那は肩越しに後ろの少女たちを見た。


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