特異点先で怪しげな組織に捕まった出雲阿国。
マスターや相棒の斬ザブローとも引き離され、単身囚われのみとなった彼女は、窮地に追い込まれていた。
(な、なんたる事か……! よもやよもやの、阿国さんイン座敷牢!? 絶体絶命! 兎にも角にもピンチにございますっ!)
「ようやく実験体が手に入ったな。組織が開発した例の新薬……コイツで試してみるか」
「くくく……どうなるか見ものだぜ」
(ややっ、何やら怪しげな相談をされてますね。悪者はかく語りきと言ったところでございますか……)
(ですが、これこそ阿国さんの大一番! お目にかけますは世紀の大脱出劇! いざ窮地をひっくり返して御座そうろ――)
敵に捕まったとて、阿国の態度が陰ることはない。
自信を浮かべ、少女が今まさに脱出を図ろうとした瞬間だった。
「はへっ……♥」
「おっ……ほぉっ……おぉぉぉッ……♥」
「はっ、はっ……なんです、これぇ……♥ 体が、熱くっ……燃え盛るように……っ♥」
「お、効いたみたいだな」
「ソイツは組織が開発した新薬だ。サーヴァントでも色に狂わせるっていう、強力な奴さ」
首筋に謎の薬品を注入された阿国。その体を激しい灼熱が襲う。
余裕なんてものは一瞬にして失われた。
それほどまでに危険な代物。「ヤバい」状況。
「さて……体の方の具合は……」
「あっ……♥ ンんっ……やめっ――」
「ンいいぃぃいッ♥」
「アんんっ……♥ はあッ♥ あっ♥ あはあっ♥ こ、これはぁ……っ♥ 阿国さん、っ……危険な状態に、突入してっ……♥ ふあっ、あっ、あはッ♥」
「ほっ♥ ほッ♥ ほおぉッ♥」
「どうだー? 薬キメると相当気持ちいいだろ。感度も数十倍になってるだろうしな」
「ちゃんと味わえよ。じきにワケも分からなくなるからな」
男たちの言う通り、阿国の体は未知の快感に包まれていた。
気を緩めれば、すぐにでも正気を失ってしまうほどの刺激。
持ち堪えているのが不思議なほどだと、少女は自らを襲うその快楽を分析する。
(で、ですがっ……これしきのこと……っ♥ この程度で屈しては阿国の名折れっ……♥ ネバーギブアップ! 耐えてみせましょう、この窮地!)
阿国は歯を食いしばる。
単なる虚勢ではない。
自らを奮い立たせるだけの覚悟と自信が彼女には備わっていた。だが――
(ぷすっ)
「はひっ……♥」
「おっ♥ オ゛ッ……♥ ぉぉぉッ……♥」
(に、二本目っ!? 完全に油断してましたっ♥ こ、これは非常にマズいっ……)
「おっお、んっ……♥ おおっ、はあっ……♥ 」
「耐えるなぁ。もう相当キツいだろうに」
「さっさと諦めた方が賢明だぞ。まあこれはこれで実験結果が取れるが……」
「ふっ、フフっ……♥ 阿国さんを甘く見ないでくださいっ……♥ 愁苦辛勤、艱難辛苦、大いに上等♥ 何度だって立ち上がって見せましょ――」
(ぷすっ)
「オ゛ぉぉおンっ……♥」
(ム、ムリですっ♥ こんな、っ……いくら阿国さんでも無理無理無理っ♥ 私の負けですっ♥ もう幕を降ろさせてくださいっ♥)
抵抗するたび何度も薬を打たれ、ついに阿国は自らの敗北を悟った。
全身が性感帯となったかのように熱く、痺れる。
脳内は快楽一色となり、そして決定的な一撃が彼女を襲った。
(ビュルっ、どびゅううッ!)
(ぶびゅうぅぅうッ!)
「オ゛ッ♥ ンぉぉおおぉぉおっ♥♥♥」
「はっ……はっ……(これは、もう……確定的に明らか、という奴ですね……♥ 阿国さんの最新作『出雲阿国敗北絵巻』……これにて完結です……♥)」
自らの終末を悟った少女は、驚くほど素直にその状況を受け入れた。
無論、その先の未来は語るまでもなく。
終わることのない投薬、調教。そしていつしか少女はーー
「おーっ……おーっ……♥」
「すっかり壊れちまったな。まあでも、使う分には何も困らねえか」
「んおっ、おぉおぉっ……♥♥♥」
もはや正常な思考などは欠片も残っておらず。
英霊としての幕を閉じた出雲阿国。
そんな彼女の、性奴隷としての第二幕は、尚も続くのだった……
31日
2024-07-11 22:55:42 +0000 UTC