SamuKata
克浦
克浦

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体型補正スーツ 6【終】

 ただでさえ顔が可愛いとか言われるのがコンプレックスだったのに声までこんな風にされたら余計に……あ、いや。身体が透けて見えるスーツを着せられているなら勘違いされることもない、のか?  でも直接見ればスーツの中に本当の身体があるのが分かるけど、服で完全に覆ってしまったらこんな風におっぱいやお尻が大きいのが本当の俺の身体だと勘違いされちゃったりするかも知れない。 「はい、というわけで説明の続きですよぉ。ぼうっとしてないでちゃんと聞いて下さいねぇ。」 「え、あ。はい。」  そうだった。こんな変な仮面を付けたのもスーツを脱げるようにするためだ。どうすれば脱げるんだろう。 「というわけでぇ、次は食事についての説明ですよぉ。」 「え……」  食事? 食事なんて食べればいいだけだろ? スーツを脱ぐ方法じゃあないのか? 「うふふふふ。気付いていないかも知れませんけれどぉ、アナタの口は胃袋へと繋がってはいないんですよぉ。」  え……口が? は? どういうことだ!? 「先ほどぉ、口に入り込んだ管が声帯を覆っているという話はしましたよねぇ。その管はぁ、気道を覆って肺へと繋がっているので呼吸は出来ても食事は出来ないんですねぇ。無理やり食事をとろうとすると肺の中に入っちゃって大変なことになっちゃいますよぉ。」 「じゃあ、どうすればものが食べられるんですか。」 「はい。です鼻からになりますねぇ。鼻の中にもチューブが通してありましてぇ、そちらが食道へと繋がっているんですよぉ。」  あれ? 「でも、鼻から息を吐けたってことは鼻も肺に繋がっているんじゃないんですか?」 「いい所に気が付きましたねぇ。鼻から息を吐いた時はにおいを感じませんでしたぁ? つまりぃ、空気が抜ける時はチューブの外側を通っているってことなんですよぉ。もう少し補足するとぉ、肺から鼻に抜ける際には設置された弁を通過しますから逆流することもないんですねぇ。」  じゃあ、そのチューブの中が胃へと繋がっているってことなのか? 「それではぁ、実際にお食事を摂って貰いましょうかねぇ。これから先はぁ、お食事の時はこれを使ってもらうことになりますよぉ。」 「え……注射器?」  綾重さんが見せてきたのは巨大な注射器だった。1.5リットルのペットボトル並みのサイズで中には緑色の液体がたっぷりと満たされている。まさか点滴みたいに栄養を血管に入れろっていうのか? それともお腹を貫通させて胃袋に直接送り込むとか…… 「まあ注射器でも間違いではないんですけれどぉ、所謂注射器とはちょっと違っているんですよぉ。ほら、見て下さい。先端にあるのは針では無くてぇ、太めの筒になってますよねぇ。ですのでどちらかというとぉ、浣腸器と呼ばれることが多いですねぇ。」 「浣、腸? え、じゃあまさかお尻から!?」 「いえいえ。それでしたら鼻にチューブを通す必要なんてないじゃあないですかぁ。それにぃ、タクミちゃんのお尻には既にディルドゥが詰まっていて浣腸なんて出来やしませんよねぇ。」  確かにそうかも知れないけど…… 「というわけでぇ、これはこうするんですよぉ。」 「んんっ!?」  浣腸器と呼ばれた器具を右の鼻へと指し込まれる。 「チューブ越しになりますから沁みたりすることはないので安心してくださぁい。もっともぉ、味も香りも分からない文字通り味気のない食事になっちゃいますけどねぇ。」  そんなことを言われながら浣腸器の中身を鼻の中へと送り込まれる。沁みたりはしないけれど、無理やり鼻の奥を広げられるのは不快感しかない。  辞めさせたいのに、やっぱり手は思う様に動いてくれない。 「気を付けて欲しいのはぁ、食事の時は必ず右の鼻から入れて下さいねぇ。右鼻のチューブは先端が胃の中ですけれどぉ、左鼻の方はもっとずっと先まで延びてますからねぇ。」 「さ、さき?」 「えぇ。左鼻のチューブは大腸まで届いているんですよぉ。つまりぃ、本当の浣腸をしたい時に使う用なんですねぇ。タクミちゃんがウンチを出すためにはおしっこでふやかして柔らかくする必要があるんですけれどぉ、十分に柔らかくなってないと詰まっちゃっう可能性があるんですねぇ。そんな時には追加で浣腸液を送り込んで柔らかくしてあげて下さいねぇ。」  鼻から浣腸って…… 「あぁ、ウンチが逆流してくることはないから安心していいですよぉ。流石に口からうんちの臭いがしてくるのはマナー違反ですものねぇ。」  それを言ったら精液の臭いをしている息だってマナー違反じゃないのか? 「さ、それじゃあ最後に脱ぐための説明ですかねぇ。と言ってもコレは簡単ですよぉ。今のタクミちゃんの姿をぉ、人に見せてあげて下さいねぇ。」 「は?」  人に? こんな身体を? 「そのスーツは仮面を取り付けることによってぇ、人の視線を検知する機能が稼働するんですねぇ。その上でぇ、一定以上の視線を集めると脱げるようになる仕組みになっているんですよぉ。」 「視線? 一定以上? いや、どういう意味ですか?」 「つまりですねぇ、タクミちゃんの姿を見てもらうことでカウンターが増えましてぇ、そのカウンターが一定以上に到達することで脱げるようになるんですねぇ。ちなみにその一定というのがどれ位かはヒミツですけれどねぇ」  くっ。さっきの精液を外に出す方法と言い、大切なことは全然教えてくれないのか。 「不満そうですねぇ。でしたらカウンターを進めるためのヒントだけなら差し上げますよぉ。」 「ヒント?」 「視線は数と面積、それと係数で判断さているんですよぉ。つまりぃ、1人に見らている時と2人に見らている時ではカウンターの進み方が倍違うんですねぇ。面積も同じでぇ、身体の半分を隠してしまったら全身余すところなく見て貰っている時と比べてカウンターの進み方が半分になるんです。」  つまり、多くの人に全身を見られた方が早く脱げるってことなのか。 「後は係数ですけれどぉ、同じ人に見られ続けているとカウンターの進み方が段々と鈍くなっていくんですねぇ。最終的には進み方がほぼ0になりますからぁ、同じ1人の人に見続けられているだけだと脱げる前にタクミちゃんの寿命が尽きちゃう可能性もありますよぉ。」 「そんな……脱げるっていうからこんな仮面まで付けられたのに……」 「ちゃんと脱ぐ方法があることに違いはありませんよねぇ? 別に嘘は言っていませんよぉ。」  そう、かも知れないけど…… 「お気に召さないようでしたらぁ、1つサービスをしてあげましょうかぁ。」 「サービス?」 「はい。これから定期的にコスチュームやアクセサリーを送らせて貰います。それを身に着けましたらぁ、カウンターの進み方を早めることが出来る、というのはどうでしょうかぁ。」  それは、確かにうれしいかも知れない。 「あの、でも具体的にはとかってどんなものを?」 「そうですねぇ、ではサンプルとして今から1つ差し上げましょうかねぇ。はぁい、どうぞ。」  どうぞ、と言われても綾重さんの手には何もない。 「あらぁ、分かりませんかぁ? ほら、タクミちゃんのおっぱいの所。スーツではなくぅ、本物のおっぱいの方ですよぉ?」 「え……なに、これ……」  いつの間にこんなことになったのか。両方の乳首に金属製のリングが取り付けられていた。貼りついているなんてものじゃない。リングは完全に乳首を貫通している。それなのに痛みも何もなかった。 「よかったですねぇ。これでスーツを脱ぐための時間が短縮出来ましたよぉ。もっともスーツが脱げてもピアスは外せませんけどねぇ。」 「は? ちょっと待って。そんなの聞いてません。」 「そりゃあ言いませんでしたからねぇ。さ、次に届くものも楽しみにして下さいねぇ。」  楽しみって……まさか届いたから勝手に身体に装着されるってことなのか? しかもスーツが脱げてもそのまま? 「困りま……あれ? 綾重さん?  今の今まで目の前に居たのに……ピアスに目を奪われている間に姿が見えなくなってしまった。玄関から出ていく音も聞こえなかったけど、まだ家の中にいるのか?  そうして探しても綾重さんの姿は見つからなかった。  あれから3カ月。綾重さんとは一度も会えていない。ただ定期的に荷物が送られてくる。そして気が付くと身体に装飾品が増えていた。  スーツと仮面、ピアスに加えて今の俺には目の中に浮かぶハートマークやネコミミのついたカチューシャ。ディルドゥに接続された尻尾なんかが装着されている。  そして、スーツが脱げる気配は全くない。

Comments

ありがとうございます。 色々とアイデア捏ね繰り回していると一般的から逸脱しちゃうみたいですね。

克浦

とても面白い話で、これまでの魔法少女の話と同じように、一般的ではない設定でかなり違った効果が得られました。お疲れ様でした!

Mooer Foes


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