瞳の潔癖症治療~1週目前編~
Added 2025-07-22 15:00:00 +0000 UTC私の名前は奥田 勉(おくだ つとむ)、彼女の名前は白川 瞳(しらかわ ひとみ)、付き合って2年になる。 私も彼女も誕生日がまだ来てないが、今年17歳になる。 中学生の頃から美少女だった彼女に一目惚れをし告白したのだ。 男気を見せて告白したのが良かった様でOKを貰えて今に至る。 高校生になった彼女は美しさに磨きがかかり女優も顔負けのルックスになった。 しかし、私は彼女に不満がある。 瞳はとても良くできた彼女だ。 客観的に見たら、自分とは釣り合っていないだろう。 私からきっかけを作ったが、今では好き同士。 こんなに可愛い彼女がいて何が不満なのかと言われるだろうが…。 彼女と一度も性行為をしたことが無いのだ。 うぬぼれではなく彼女は私の事が好きだが、そういう行為をするとなると気持ち悪くなってしまうらしい。 極度の潔癖であり奥手。 彼女の方から誘っておいて、やっぱり無理となることが何度もあった。 彼女自身もそうなってしまうのは不本意であるらしく、治したいと思っているようだ。 そんなある日、私の部屋に来た彼女がこう切り出してきた。 「このままだといつまで経っても勉と…出来ないと思う」 「ん?」 「勉はその…ノーマルじゃ無いじゃない?」 そう、私はノーマルではない。 しかし普通の男であれば憧れるような僅かな変態性を持っているだけだ。 SMが好きなのだ。 瞳に乱暴をしたい気持ちは全く無いが、縛ってみたい、拘束してみたい、奴隷のように扱ってみたい…等の僅かな欲望がある。 あるが…ノーマルの性行為ですら出来ない彼女にそんなことを出来る筈が無かった。 そんなことをしたら嫌われしまうから。 そこでそういう動画を見ることによって、その欲望を発散していた。 しかしある時、PCを開きっぱなしで放置してしまい、彼女の目に入ってしまったのだ。 「本当は私にああいうこと…拘束したり…縛ったりしてみたいの?」 「え…うん…まぁ…」 「そうだよね…うん…」 「?」 「前々からなんとなくそう思ってたんだよね…」 「何を?」 「勉が私の為を思って我慢してるんだろうなって…」 「こういう趣味とは思わなかったけど…」 「私は…勉の願望を叶えてあげたい…でも、心ではそう思っていても身体が拒否反応を起こすの…だから今後の事も考えてね、治療をして行こうと思うの」 「治療?」 「うん…色々調べたんだけど…この潔癖症治療施設って所のプログラムを受けると潔癖症が治るんだって…」 「!」 そう言って彼女はスマホの画面を見せて来た。 正式名称、潔癖症治療施設。 またの名を強制調教施設。 SMの世界を調べていくと必ず突き当たる調教の為の施設である。 「知ってる?」 「え…ここのプログラムを受けるの?」 「うん…ここだったら私の潔癖症も治るかなって」 「お…おぅ…」 「それでね、今度の夏休みを利用して入所しようと思って…」 「え…うん」 「…」 「?」 「1週間やそこらじゃ私の潔癖症は治らないと思うから…1ヶ月のプログラムを受けようと思うの」 「え!?1ヶ月?…」 「うん」 「ここの事ちゃんと調べた?」 「内容は詳しくかかれて無くて…プログラムの内容は…細かく決めて頂く事も可能だし、良くわからない場合はおまかせも出来るって…」 「そ…そうなんだ…」 彼女の口から潔癖症治療施設の名前が出てくるとは思わなかった。 しかもそこのプログラムを受けたいだなんて…。 潔癖症治療施設とは名ばかりの調教の施設である。 主な利用者はSMのパートナー関係でいる人達で、プレイの一環としてパートナーを入所させたりするのだ。 瞳は単純に潔癖症の治療施設だと勘違いしているようだが。 その時、自分の中にどす黒い欲望が生まれた。 私が真実を話さずにいれば、彼女はこの施設で、厳しい調教を受ける事になる…。 あぁ…調教を受ける彼女を見てみたい…。 ふと、そう思ってしまった。 「ほ…本気で治したいんだね…」 「うん」 「ちょっとこっちでも調べてみる」 「うん…じゃまた明日」 「また明日…」 … 彼女が帰ってから、改めて潔癖症治療施設について検索をしてみた。 実は表向きの潔癖症治療施設のH Pとは別に、調教施設としてのHPも存在する。 潔癖症治療施設のHPのリンク欄にある8番目の・を押すと調教施設としてのHPに飛ぶことが出来る。 これは少し調べれば出てくる。 彼女が言っていた1ヶ月間の治療プログラムを調教の方に置き換える。 1ヶ月で15万円…。 オプションを付けると更に高額になる。 内容は知らないにしてもこんな高いのを受けようとしてるんだ…。 プログラムは種類があり、3日間、1週間、2週間、1ヶ月のものがある。 彼女は長い方が効果があるだろうと1ヶ月間のを受けると言ったのだろう。 受けるにしてもお金どうするつもりなんだ? 自分で出すつもりなのかな…。 プログラムの話だが治療施設のHPでは細かく設定も出来るし、おまかせも可能、とだけ書いてあるがこれは説明をわざと曖昧に書いてあるのだ。 調教施設のHPを見ると、細かく調教方法を決める事が出来る。 例えば調教の際にどこまで責めて良いか、性器や肛門は使用しても大丈夫か、どの様な器具を使用するか等々調教の方針を事細かく決める事が出来る。 また、器具や食物にアレルギーが無いか等も事前に調べておかなければならない。 … 翌日の放課後 昼休みも一緒にお昼を食べたが、わざと施設の話はしなかった。 待っていた瞳と合流する。 「なぁ…瞳」 「ん?」 「昨日言ってた治療施設の話だけど」 「あ…そう言えばお昼の時は喋らなかったね」 「あ…治療の話だから周りに人が居ると不味いかなと思って!」 「それもそうだね」 「で…調べてくれたの?」 「調べたよ、言ってた1ヶ月のプログラムだと15万もするんだね」 「うん…そう」 「そのお金はどこから出すの?」 「ん?私のお小遣いからだよ」 「そうか…それさ、自分も出すよ」 「え…」 「だって俺の為に潔癖症を治そうとしてるんだよね」 「まぁ…そうだけど」 「だったら俺も出さなくちゃ…全額は難しいけどさ…」 「ありがとう」 「半額は出すからね」 「え…そんなに?」 「うん」 「そっか…ありがとうね…」 「後さ…俺が連絡してみても良いかな?」 「!」 「そこまでしてくれるの?」 「それじゃあ甘えちゃおうかな」 「OK、了解」 「施設と連絡を取ってみるよ」 「じゃあお願いします」 「うん」 分かれ道で彼女と別れ帰宅した。 時間的にはまだ大丈夫そうだな? 善は急げとも言うし、早速電話をしてみる。 「はい、潔癖症治療施設の金田と申します」 電話口には女性が出た。 「あ…えっと、治療の相談をしたいのですが」 「治療ですか?」 「え…あ…調教?」 「あぁ失礼…調教ですね」 「当施設の御利用は初めてですか?」 「はい…」 「調教をお受けになるのは電話口の方でしょうか?」 「いえ、私ではなく私の彼女です」 「なるほど、承知いたしました」 「お名前をお聞きしてもよろしいですか」 「えっと自分の?彼女の?」 「どちらもお願いします」 「あ、自分は奥田勉、彼女は白川瞳と言います」 「奥田勉様と白川瞳様ですね?」 「はい」 「奥田様はおいくつでらっしゃいますか?」 「あ、自分も彼女も16歳です」 「16?高校生ですか」 「はい」 「なるほど、なるほど…」 「あ…年齢制限とかある感じですか?」 「いえ、大丈夫ですよ…行うのはあくまで治療ですから、年齢の制限はありませんよ」 「色々と決めて頂く事はありますが、まずはお日にちをお聞きしましょう」 「はい、夏休みが7月の20日から始まるんですがその翌日から1ヶ月のプログラムをお願いしたいです」 「1ヶ月ですか!?」 「はい」 「しょ…承知致しました」 「白川様はこの事はご存知で?」 「あ、1ヶ月のを受けたいと言ったのも、この施設の事を言ってきたのも彼女からなんですが、調教施設だと言うことはわかってないと思います」 「なるほど…」 「細かい事は電話口だけでは決めきれないので、奥田様だけ施設の方にお越し頂く事は可能ですか?」 「あ、日にちにもよりますが」 「ご希望の日にちは御座いますか?」 「えっと…次の日曜日とか?」 「はい、かしこまりました、お時間はどうなさいますか」 「逆に何時ぐらいに行った方が良いとかありますか?」 「10時頃がこちらとしては対応しやすいのですが…」 「わかりました、じゃあ10時に行きます」 「承知いたしました、では日曜日の10時にお待ちしております」 「はい、当日はよろしくお願いします」 「はい、お待ちしております」 「失礼します」 プツ 電話を切る。 「ふぅ…」 あぁ…緊張した。 確かに電話越しだとわかりにくいし、どんな場所なのか見ておく必要があるしね…。 … 翌日の放課後 「あ…そうそう、昨日あの後連絡したんだよね」 「?」 「あ、潔癖症の施設にね」 「あぁ!早いわね?」 「うん、早い方が良いかなと思って」 「それでどうだった?」 「ん、電話越しだと説明がわかりにくいから今度行ってくる」 「えっ!?いつ?」 「今度の日曜」 「え…日曜日は予定が…」 「大丈夫、知ってるよ」 「俺だけ話を聞きに行ってくるから」 「あぁ…そうなの…本当に悪いね」 「大丈夫だよ」 … そして日曜日、家から1時間半程の場所にある施設を訪れる。 「ここだよな…?」 当たり前なのだが、あまりにも普通の病院過ぎて戸惑う。 まぁ…大きな病院なんてそんなに行ったこと無いけど。 エントランスに入っていく。 ウィーン… 受付に女性がいたので会釈をし近付く。 「こんにちはー」 「あ、こんにちは…相談の予約をしていた奥田ですけど」 「はい、10時に御予約の奥田様ですね」 「はい」 「担当の者をお呼び致しますので、後ろの椅子に掛けてお待ち下さい」 「はい」 エントランスの椅子に腰掛ける。 「ふぅ…」 数分後、看護師の白衣を着た女性が現れた。 「奥田様でいらっしゃいますか?」 「あ、はい」 「ご案内致しますのでこちらへどうぞ」 「はい」 施設の1室に案内され、白衣を着た女性と机を挟んで座る。 「では改めまして金田と申します」 「あ、奥田です」 「本日は白川様の調教内容についての御確認ですね」 「はい」 「調教プログラムはいくつかの種類がありますので説明させて頂きますね」 「はい」 金田さんからはプログラムの内容を詳しく聞いた。 1ヶ月間も期間があるため、様々な内容を組み合わせるのが良いのでは無いかという事だった。 こちらの漠然とした希望も話した。 「では、調教は女性職員だけで行うのと、性器への挿入は禁止と…」 「はい」 「お尻の方はどうなさいますか?」 「お尻?」 「はい、アナルの使用はいかが致しますか」 「あ…アナルは使っても…大丈夫です…」 「かしこまりしました」 「次にオプションですが…」 様々な事を決めて行った。 だが一度の打ち合わせでは全ては決まりきらず、何度か施設へと足を運び、調教プログラムの詳細を事細かく決めて行った。 自分好みになるように…。 そして1ヶ月間のスケジュールが決まった。 1週間毎に調教の内容が変わるようになっている。 1週目は奴隷としての身分を自覚させる、奴隷調教。 2週目は犬として扱われる、雌犬調教。 3週目は拘束されオブジェとして飾られる、拘束調教 最終週は裸で展示され見世物にされ全身をくすぐられる、くすぐり羞恥調教が行われる。 シャワーは1週間に1度しか浴びることが出来ず、その際も拘束されて身体を洗われることになっている。 「うーん…」 「どうかなさいました?」 「いや、どうやって説明すれば良いかなって…」 「あぁ白川様にですか?」 「はい…」 「それなら、内容を知ってしまうと治療の効果が低くなってしまうからと言ってみてはいかがでしょうか?」 「あぁ、それは良いですね…そうですね、そうします」 「そうやって説明して頂きまして、次の時は白川様も一緒にお越し頂きたいのですが」 「?」 「身体の測定を行うんです、白川様の身体に合った拘束具を発注するために」 「なるほど」 「調教の内容は今回で全て決めて頂いたので、次回は白川様の測定だけですね」 「わかりました」 … それから2週間後 今回は身体の計測のために一緒に施設へ行く。 建物は病院然としているため、彼女は何にも疑ってない。 「あ、金田さんおはようございます」 「おはようございます奥田様」 「あ、こちらが白川様ですね」 「あ…はい…」 「今回はどの様な事をするか、お話は奥田様より聞かれてますか?」 「えっと…身体の測定をすると聞いてますが?」 「そうです、今回は白川様の身体測定を行います」 「治療では様々な道具を使用しますので、その測定ですね」 「はい…わかりました」 「ではこちらへ」 「行ってらっしゃい」 「うん」 彼女は金田さんに連れられて、奥の部屋に連れていかれた。 入所当日もこうやって連れて行かれるんだろうな…。 … 勉と離れ、奥へと案内される。 「ここですね」 ガチャ… 「失礼します」 「では、早速ですが身体の測定をするので服を脱いでくれますか?」 「あ…はい…」 服を脱ぎ、下着姿になる。 首、手首、足首にウエスト、身体の細かい測定をされた。 「こんなに細かく測るんですね?」 「はい、白川様に合った装具をご用意するためです」 「なるほど…」 … 20分程経つと彼女が戻ってきた。 戻ってきた後は一緒に病室(ダミー)を見て回ったりした。 その日はそれだけで家に帰った。 … いよいよ迎えた夏休み2日目 施設を訪れるのは私は6回目、彼女は2回目 施設の人は口裏を合わせてくれる事になっている。 治療(調教)にかかる費用は事前に支払ってある。 「こんにちは」 「あ…こんにちは、あの…潔癖症治療をお願いしている白川というものですが」 「はい白川様ですね」 「すぐに担当のものが参りますので椅子にお掛けになってお待ち下さい」 「はい」 待合室の椅子に並んで座る。 「少し早かったな」 「そうね…遅れるよりは良いんじゃない?」 「そうだね」 … 数分後金田さんが来て、我々を奥の部屋へ案内した。 「これから最後の確認と契約を行います」 「は…はい」 「ではまず、健康診断書はお持ちになりましたか?」 「あ…これです、アレルギー検査表も入ってます」 彼女は鞄に入っていた健康診断書を渡す。 健康診断書は学校で受けたものを、アレルギー検査表は病院で受けたものを渡す。 「はい、確認させて頂きます」 「次に契約書に署名をお願いします」 「はい」 「枚数が多いですが、ちゃんと目を通して下さいね」 「は…はい」 入所する前に十数枚の契約書に署名をする。 人権を一時的に停止する事。 プライバシー権の一切が無くなるという事。 人間としては扱われないという事。 命令には絶対服従する事。 絶対服従が出来ない場合は懲罰として体罰が行われるという事。 精神的、肉体的な傷害を受ける可能性がある事。 等々…。 横目に見ても色々と凄いことが書いてあったが、彼女はあまり読み込まず、さらりと全てに署名をした。 「申請を行って参りますので30分程お待ち下さい」 「「はい」」 エントランスで待っている間、瞳とは他愛もない会話をした。 すると20分もしないうちに金田さんが戻ってきた。 「申請を行い、受理されました」 「予定していた時間より早いですがもう入所なさいますか?」 「え…」 「どうする?」 「じゃ…じゃあそうする?」 「待たしておくのも悪いし…」 「そうだね」 「ここでお別れですが大丈夫ですか?」 「あ…」 「ん…じゃ…じゃあ1ヶ月後に…」 「うん…頑張って」 瞳は恥ずかしそうに私の手をギュッと握った。 「うん…がんばる…待っててね」 そう言い残し、施設の奥へと連れられて行った。 瞳の小さな背中を見送る。 曲がり角でこちらを向いたので、手を振った。 彼女も振り返して来た。 瞳はこれから調教を受ける。 1ヶ月間もの調教を…。 外界から閉ざされたこの施設で…。 私が考えた調教を…。 … 勉と別れ、金田さんの案内で施設の奥へ向かう。 しっかりと治療をしよう。 「それではこちらの部屋にお入り下さい」 ガチャ… 「はい」 その部屋は中央に机があるだけの小さな部屋だった。 3畳程の部屋。 さながら取り調べ室のようだ。 「こちらの箱にお荷物とお召し物を全てお入れ下さい」 「はい」 言われるままに持ってきた荷物を段ボール箱に入れていく。 荷物と言ってもスマホや財布、ティッシュやハンカチが入った小さな鞄ぐらいだ。 「電子機器は電源を切って下さい」 「はい…」 スマホの電源を切る。 お召し物って服って事よね? 着ている服を脱ぎ、畳んで箱に入れる。 「えっと…」 「下着も全て入れて下さい」 「え…それだと裸になっちゃいますよ」 「そうです、裸になるんですよ」 「そ…そうなんですね…」 同性とはいえ、人の前で全裸になることは抵抗があったが、これも治療の一環なのだと言い聞かせ、下着も箱に入れる。 「これで全てですね?」 「は…はい」 「では閉じちゃいますね」 ビーッ… 「あ…」 段ボール箱は閉じられガムテープで留められた。 「こちらは保管しておきますので…」 「は…はい」 「保管室に置いて来ますので、ここで待機をして下さい」 「はい」 ガチャ… バタン ガチャリ 「ん…?」 後を追うようにドアノブに手を掛けたが、ドアは開かなかった。 「え…」 施錠されてる? な…なんで? 逃げないようにするため? 施錠しなくても逃げませんよ…。 部屋には机しか無いため座る事も出来ず、そこに突っ立っていることしか出来なかった。 入院着みたいのを持ってきてるのかな? 数分後、金田さんが戻ってきた。 ガチャリ ガチャ… 「お待たせしました」 ゴトッ… 金田さんは大きなジュラルミンケースを机に置いた。 ガチャガチャ… パッ… 「ではまずは首枷ですね」 カチャ… 「?」 手渡されたので思わず受けとる。 それはずっしりと重たい金属の輪。 直径は約10cm、幅は3cm程、厚さは1cm程ある。 鈍く光るその輪のリングの両隣には149という数字が彫られている。 「なん…ですか…これ?」 「そちらが先程の契約書に記載がありました首枷です」 「首…枷?」 あの契約書にそんな事が書いてあったの? 良く見てなかった…。 「まずはそれを自ら嵌めて下さい」 「あ…はい…」 「えっと…」 「引っ張れば開きます」 「あ…」 カチャ… 少し引っ張ると簡単に枷が開いた。 蝶番で半円づつに開いた。 これを…首に? 「蝶番がうなじに来るようにし、数字が正しく見えるようにして嵌めて下さい」 「は…はい…」 冷ややかなその枷を指示通りに首に嵌める。 自ら閉じる。 冷たい…。 枷の内側が余すところ無く首に当たる。 カチ… 「合わせたら、南京錠を下から押し込んで下さい」 「はい…」 グッ… カチン 「あ…」 首との隙間が全く無い首枷。 首が締まる手前で許して貰っているような感じだ。 「施錠なさいましたね」 「そちらの首枷は今回の調教が終わるまでは解錠されませんので御了承下さい」 「え…」 「調教って?」 「貴女の管理番号は149番です」 「これからは149番と呼称されますのでご注意下さい」 「何ですか…それ?」 「次に手枷と足枷を嵌めます」 「い…嫌です、調教って何ですか?」 「何ですかと言われましても、149番が望み、先程契約書にも署名を頂いたプログラムですが?」 「え…えっ?」 「内容は記載されておりましたよ」 「そんな…」 ビリッ… 「うっ!?」 思わず首枷を外そうとするが、しっかりと嵌まっている首枷には小指すら入る隙間が無い。 「その首枷からは任意で電流を流せる様になっているので、今後指示に従わなかった場合は電流を流しますので御了承下さい」 「そんな…何かの間違い」 ビリッ… 「いっ!?」 「もう一度流しますよ」 「は…はい…」 「これから、返事ははいだけです」 「わかりましたか?」 「は…はい…」 ど…どういう事? 調教って? 己が置かれた状況に訳もわからず、血の気が引く。 勉…助けて…何かの間違いだよ…。 自然と涙が溢れる。 「手枷を嵌めますので両手を前に」 「はい…」 電流が怖いので指示に従って両手を前に出す。 カチャカチャ… カチャン… カチャン… 両手首にそれぞれ枷が嵌められる。 手首の枷は、手首の形状に合うように楕円形をしている。 幅は首枷よりは細く、厚さは同じぐらいある。 内蔵の錠で施錠された。 嵌められた手枷を良く見ると、手の甲側に鍵穴、内側に蝶番になっていた。 蝶番の部分には、穴が空いた突起が付いている。 首枷と同様に149と彫られている。 「腕を後ろにして下さい」 「はい…」 腕を後ろにすると両腕が揃えられ、手枷同士が繋がれた。 カチン こうして私は後ろ手に拘束された。 「次に足枷を嵌めますので、脚を肩幅に開いて下さい」 「はい…」 両足首にもそれぞれ枷が嵌められる。 カチャカチャ… カチャン… カチャン… ジャラジャラ… カチン カチン 枷自体が施錠され、南京錠で30cmに満たない鎖で足枷同士を繋がれた。 足枷にも、首枷・手枷と同様に149と彫り込まれている。 ジャラジャラ… 次に2m程の鎖が首枷のリングに付けられた。 カチン 冷たい鎖が垂れ下がり身体に触れる。 「…」 鎖の分の重さが首にかかる。 「剃毛と刻印の為に処置室へ移動します」 「え…あっ…はい」 言われた言葉の意味もわからずにただ返事をする。 「道中はアイマスクを装着します」 「はい…」 アイマスクを装着される。 そして首枷の鎖を引かれる。 ジャラ… 「あっ…」 首が引っ張られては歩くしか無い。 すり足で何とか着いて行く。 ジャラ…ジャラ… ガチャリ… ガチャ… ドアが開く音…。 私の感覚とさっき言われた事が正しければ、このまま廊下に連れ出されるという事だ。 「…」 抵抗したい訳じゃないのに足が止まってしまう。 グイッ 「んっ!」 首枷の鎖が強く引っ張られ、無理矢理歩かされる。 床の小さな段差を越える。 「あ…あ…」 空気の流れで廊下に出たのがわかった。 「はぁ…はぁ…」 「身体を丸めずに」 「は…はい…ぐすっ…」 ジャラ…ジャラ… 鎖を引き摺りながら歩く…歩かされる。 脚が…全身が震える…。 「!」 金田さんのモノではない足音が近付いて来る。 足音の主は足早に私達とすれ違う。 「…?」 こんな格好をしている私に何の反応も無いの? 「立ち止まらないで」 グイッ… 「んっ…」 ジャラ…ジャラ… 「ここですね」 ガチャ… キィ… バタン… 床の質感がそれまでと変わった。 塩素のような臭いもする。 目隠しを外される。 水色のタイル張りのシャワールームだった。 「脚を広げて下さい」 「はい…」 ブィーン… チリチリッ… チリチリッ… 電気シェーバーが股間に当てられ、生え揃っている陰毛を剃られる。 「え…えっ…」 一瞬シェーバーから逃れる様に腰を引いてしまう。 ビリッ… 「あうっ…」 ブィーン… チリチリッ… チリチリッ… … 丁寧に陰毛を剃りあげられた。 シャワーで流され、タオルで拭かれた。 私の丘は不毛の土地になった。 「…ぐすっ…」 股間の風通しの良さは段違いになった。 「ここで刻印も行います」 壁にもたれ掛からされる。 下腹部に機械が押し当てられた。 ピッ… ジュッ… 「いぎっ!?」 機械が離されると、149という数字が印字されていた。 「はぁ…はぁ…」 間髪入れずに胸の谷間の上にも、機械が押し当てられる。 ピッ… ジュッ… 「あぐぅっ!」 熱い…痛い…。 ガチャガチャ… ジャラッ…ジャラッ… 痛い部分を押さえることも出来ない…。 シャワーで印字された部分が流され、タオルで拭かれたが、印字された数字が消えることは無かった。 「これらの刻印は149番は現在人権が停止され、当調教施設の管理下に置かれている事を示します」 「?」 「生物学上は人間ですが、法的には人間では無くなりましたので、そのつもりでいてください」 「それでは、独房への入所となります」 再び目隠しを付けられ、鎖を引かれてどこかへ連れて行かれる。 ガチャリ… ガチャ… キィ… バタン… ガチャリ… 途中でエレベーターに乗り地下へ。 ジャラ…ジャラ… エレベーターから降り、更に歩かされる。 ガチャリ… ガチャ… キィ… ガシャン… ガチャリ… エレベーターの前後で扉を通った。 床の質感がコンクリートの様になった。 カビ臭いような湿った空気に包まれる。 細かな粉の様なモノが足裏に付着するのがわかる。 ガチャガチャ… ガチャ… ギィィ… 「入りなさい」 「はい…」 見えぬまま鎖を引かれるままに進む。 ジャラジャラ… 「そこで止まって」 「はい…」 ジャラ… カチャカチャ… カチン… 「目隠しを外します」 「ん…」 目隠しが外された。 辺りを見回す。 そこは一畳も無いような直方体の空間だった。 床も壁も天井もコンクリートの打ちっぱなし。 2m程しかない天井の中央には白熱電球が付いている。 右奥の角にはカメラが付いている。 右手前の床には金属製のバケツが置いてある。 後は換気孔とスピーカーも付いている。 正面の壁の中央には金属製のリングが埋め込まれており、そこに私の首枷の鎖が繋がれている。 「脚を開いて下さい」 「はい…」 「貞操帯を装着します」 「は…はい…」 貞操帯というモノが何か分からなかったが返事をする。 カチャ… 金田さんが手にしたのは金属製のモノ。 形状的にはT字というか、大きな楕円形にそれとは直角の部分が付いている…。 これが貞操帯? カチャカチャ… 貞操帯に付いている南京錠を外すと、3方向に展開した。 開かれた貞操帯が仙骨の部分にあてがわれる。 「ひっ…」 金属製なので、当然冷たい。 カチャ… ウエストの高さに楕円形が嵌められる。 おへその下で左右から来た楕円が重ね合わされた。 楕円形は隙間無く、逆に肌に食い込むくらいの大きさだった。 金田さんが手を放すとずっしりとした重みが身体に掛かるが、骨盤より楕円形の径が小さいので抜け落ちることは無い。 尻尾のように後ろに垂れ下がっている部分を前に持って来られる。 その際お尻を割り開くように、貞操帯の縦の部分が這わされる。 これにより、肛門が常に空気に触れているような感覚になる。 股間を覆い、おへその下で左右から来た楕円形の部分と合流し、南京錠で留められた。 その際、性器の位置に貞操帯のスリットが来るように調整され、2cm程の隙間から陰唇が引っ張り出された。 カチャ… カチン… 「…」 金属製のパンツを履かされてしまった。 しっかりと股間に嵌まり込んでいる。 露出している性器を覆う様に一部がメッシュになった金属製のプレートも装着される。 カチャカチャ… カチン… 「次に貞操ブラですが、後ろ手に拘束していると装着しづらいので、一度手枷の南京錠を外します」 「は…はい」 「外したらすぐに頭の後ろで指を組んで下さい」 「はい…」 手枷同士を繋いでいた南京錠が外される。 ズズ… カチャン… 言われたようにすぐさま頭の後ろで指を組む。 ジャラッ… カチャカチャ… 前から貞操ブラ…金属製のブラジャーが身体に近付けられる。 左右の乳房がそれぞれ楕円形の金属のカップに納められる。 「ひっ」 冷たい… 金属製のサイドベルトが左右それぞれ後ろに回され、背中の中心で合わせられた。 ずっしりとした重さが身体に掛かる。 「う…」 カチャ… ジャラジャラ… カップとカップの接合部分から伸びるチェーンが肩紐の様に左右2本づつ肩口を通り後ろへ持ってかれる。 ジャラッ… カチリ… どうやら留められたらしい。 「はぁ…ふぅ…」 貞操ブラも私の身体に合わせたサイズの様で、軽く肌に食い込む。 胸郭が拡がらないので、浅い呼吸になる。 「手を後ろに」 「はい…」 スッ… カチャ… カチリ… 言われた通りに手を後ろに回すと、再び南京錠で施錠された。 「ふぅ…」 身体に嵌められ、戒める拘束具であっても、股間と胸が隠されて安堵した。 手枷を再び南京錠で施錠されたのも安心した。 不必要に動けば電流が流されるかも知れない今の状態では、自分の意思で動かないでいるよりも動けないように拘束されている方が気が楽なのだ。 「次に口枷です」 「はい…」 「口を開けて下さい」 「んぁ…」 「もっと大きく」 「あ…」 大きく口を開けると、スーパーボールの様な赤いシリコンのボールをコロンと押し込まれた。 「ンオッ!?」 カチャ… ギュッ… シュル… 反射的に吐き出そうとするが、更にしっかりと押し込まれ、革のベルトでうなじで留められた。 「ンオオッ!」 口腔がボールによって占領され、口呼吸が出来なくなる。 「ンフッ…スゥ…ンフゥ…」 意識して鼻呼吸をする。 呼吸を落ち着けている間に頭をベルトで包まれる。 両頬から始まったベルトは鼻の脇を通り眉間のリングで合わさる。 そこから別のベルトが1本頭頂部を通り後頭部にあるリングに繋がる。 後頭部のリングから再び2本のベルトになり、うなじのベルトに繋げられた。 顎の下もベルトで留められた。 一度留められた後、肌に食い込む程に増し締めをされた。 「ンフ…ンフ…」 最後に鼻へフックをかけられ、鼻の穴を縦に伸ばされる。 「ンオッ…」 「これで基本拘束は完了です」 「では」 ギィ… バタン… ガチャ… ガチャ… 「!」 振り返ると既に扉は閉められていた。 「ウゥ…ハァ…ァァ…」 浅い呼吸を繰り返し、涙を流しながら扉の前で立ち尽くす。 怒涛の展開で頭の整理が追い付いていない…。 ここへ来てやっと何もされない状態になったのだ。 なんで? どういう事? なんなの? 意味が分からなかった。 いくら考えても疑問符が消えることは無かった。 … どうすることも出来ず、そのまま何分も立ち尽くしていた。 何十分だったかもしれない。 ポタリとよだれが垂れた。 自分の影を見る。 ずっと視界は変わっていないので、改めて自分の影なんだと認識する。 目を凝らすと影の中に金属製の扉とコンクリートの床が見える。 コンクリートの床には私のよだれが垂れている。 そこから更に視線を下げる。 手前にはぼやけた銀色の物体、その奥には自分の爪先が見える。 爪先から自分の身体を辿るように視線を移すと両足首には銀色の枷が嵌まっていた。 その枷同士は30cm程の鎖で繋がれている。 視界の下3分の1を占めている銀色の物体にピントを合わせる。 銀色の物体の正体は、胸に嵌められた貞操ブラだ。 枷よりかは薄い金属で出来ている様だが1㎝は優に越える程の厚さがあるようだ。 お辞儀をするように覗き込むと貞操ブラの向こう側に見えるのは股間に嵌められた貞操帯。 貞操帯も貞操ブラも、足枷・手枷・首枷に口枷も隙間無く、私の身体に嵌められている。 隙間が無い所か、軽く食い込んでいる。 「ンン…」 カチャカチャ… ジャラジャラ… 力を込めてみても、外せそうな様子は全く無い。 どうしてこんな事に…。 何かの間違いでは? … 脚が疲れてきたので、座る事にする。 普通なら座るのが憚られるようなコンクリートの床だけど…。 正面の壁に後ろ手で手を突きながら、腰を下ろす。 貞操帯のせいで腰が曲げられないので座るのも一苦労だった。 先にお尻の肉が当たるので、貞操帯が床に触れる事は無かった。 壁にもたれかかり、脚は体育座りのようにする。 唇の端から漏れる涎を止める事が出来ず、顎を伝って貞操ブラに垂れる。 暴れても無駄だとわかっているので、動かない。 「グスッ…グスッ…」 「ンオォ…」 … 「瞳の潔癖症治療~1週目後編~」に続く