ドーモ、読者=サン。スズシモです。
前回のメイキングはカラーラフを作ったところまででしたね。
それでは続きといきましょう。塗り編です。
まずカラー部分を非表示にして、モノクロに戻します。
その後パーツごとに切り分けます。
こんな感じ。
ここで大切なのは、(切り分けを行うこともそうですが)パーツごとの重なり関係をきっちり把握してレイヤーの順序を決めることです。
画像で説明はしていますが、パーツごとに手前・奥の関係をはっきりさせてレイヤーを分けておくと修正が非常にやりやすいんですよね。こうしておけばパーツの変形や移動にかなり耐性が持てるのと、重なっている部分の内側も描けるので、パーツごとの干渉を気にすることなく清書作業を進められます。
プロで言うとlack先生(FGO伊蔵の人)や中村エイト先生(ドギラゴン剣の人)が使っている手法ですね。まああの人達はパーツ切り分けについては色置いてからですし、厚塗り系のプロならば多くの人が行っている工程だと思いますが……
閑話休題。こうして切り分けた後、それぞれパーツごとに白黒で清書を進めていきます。具体的には色ムラを潰したり陰影を整理したり、立体の構造を直したりですね。
結果を比べるとこんな感じ。(キャラクターにセピアで色をつけています)
大きな修正は画像の矢印で示した通り、身体のバランスの矯正です。
私の悪い手癖として"ガタイがめちゃくちゃ良くなる"という、女の子を描くには致命的なものがあるのですが(最近ようやく気づきました)、このやり方なら修正もしやすいです。肩をガクっと縮めたのがそれですね。他にはもたれ方がちょっと自然になった気がする……気がしない? 手が浮いていたのは明確にマシになったと思います。
他には細かい部分を綺麗に整えたりしました。
これで白黒での清書は完了です。
ここからは着彩です。
前の章で整えたグレースケールの絵に、着色レイヤーを重ねます。
ここで作業としてはもう8割がた済んでいるのがグリザイユ画法のいいところ。ベースの色分けをして、ラフで作ったレイヤーをコピペしたら色がつくのでこの工程は一瞬です。
ではやってみましょう。それっ!
アイエエエ!? ナンデ? 未完成ナンデ!?
……というわけでただ色を重ねただけでは完成しません。ここで期待していた結果とのショックで爆発四散していたら一生絵が完成しないので、もうひと手間、いえ3,4手間くらいかけてやる必要があります。
こんな感じの色調整を個々のパーツに対して施します(赤枠の部分)。ラフで作った色はけっこう大雑把なので、そこを詰めてやる感じですね。
加えて、物体が重なり奥まっている部分に、エアブラシを使って黒で強く影を入れます(青枠の部分)。私の目標にしている方が使う特徴的な手法で、他の人の絵ではあんまり見ません。使いすぎると汚くなりますが、一撃でメリハリと立体感と柔らかさが追加できるので実際いいですね、えぇ。
あとはそうですね、線画でも書いてやりましょうか。
(一工程の作業時間が大幅に減ってご満悦の絵描き)
そして白黒段階で不十分だった髪の毛の影をもう一段階濃い色で書き足したりすれば……
塗り工程の完了です。
この工程自体はたいして時間かからないし考えることも多くないのがグリザイユ画法の本当にいい点ですね。苦労したのが髪(本来は白黒でもっと詰めておく部分だった)と顔(今回の描き方関係ない)なので、手早く終わるはずです。はず。
でもこうして見るとけっこうまだガサつきが見えるというか、どれだけ自分が塗りムラ潰しが苦手なのかよく分かりますね。線画の色トレスをしていないこと、背景がラフのまんまなことも原因ではありますが……
ともあれ、まあまあいい感じに進んできたのではないでしょうか。
次回、仕上げです。
今回はここまでになります。お付き合いいただき、ありがとうございました。